CYBERORO
コ・ジェ"3局は白番にしてほしい"
 
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今まで見てきた‘やわらかい’AlphaGoではなかった。 

このように荒っぽい一面があったのかと思うほど、AlphaGoは最初からラフな姿を見せた。 1局(未来の囲碁サミット)でコ・ジェ9段は無難に押された。 AlphaGoは幼い子供の手首を捻るよう、いや幼い子供の手首を'滑らかに'捻るよう勝っていった。

しかし2局では違った。 AlphaGoはあたかも自尊心対決をする人間界のライバルに対するようにコ・ジェを相手にした。 初手を右上ではなく右下に打った。 右上隅に初手を必ず打たなければならないのではないが、右上隅ではなく他の所に初手を着手をするのは心理戦の一種として知られている。 

また、イ・セドル9段の時、自身の初手を全て星にだけ打ったAlphaGoは、2局では小目に打った。 それだけではなくその後3・三を占めることによって白黒を変えただけで最初の4手までは1局と同じように打った。

25日、中国烏鎮 インターネットコンベンションセンターで‘囲碁の未来サミット三番勝負第2局が開かれて、人工知能AlphaGoがコ・ジェに155手で黒中押し勝ちした。 これで2-0で勝負は決定された(勝負に関係なく3局は進める。)

だが、スコアに関心を持つ人はもうあまりいない。 AlphaGoと人間との格差がかなり広がったことが色々な証拠で現れているためだ。

今年のはじめにはAlphaGoは人間高手を相手に60戦全勝をおさめ、もう世界第一人者と呼ばれるコ・ジェに2勝をおさめた。 コ・ジェはもう全体勝負と関係なく一対局を残している。 



妙手使わないことで有名なAlphaGo、妙手を見せる 

AlphaGoは妙手をあまり使わないと分かった。 序盤から有利に状況を導くのだがあえて妙手が必要ない場合が多かった。 ただ‘滑らかに’とだけ一貫するのがAlphaGoの特徴だ。 ところがこの日は違った。 

2局序盤AlphaGoは23、25という妙手を見せた。 グーグル公式解説者のうちの1人である古力9段は、“上辺でコ・ジェ9段のノゾキを制圧した25は妙手”と評価した。

この瞬間コ・ジェが崩れ落ちたことではなかった。 ディープマインド チームはAlphaGo内部データ情報を引用して“50手までコ・ジェ9段が立派に対応し、100手までは薄氷の勝負であった”と話した。 


オロ解説チェ・チョルハン9段“これは人間の手ではない”

オロ対局室で解説したチェ・チョルハン9段は116手が打たれた時点でコ・ジェの揺さぶりに注目して、“AlphaGoのバグが出てくるかも知れない。”と期待したが、AlphaGoが打った119手を見て賛嘆した。 チェ・チョルハンは“これは人間の手ではない。 白(コ・ジェ)の息を詰まらせる。”と話した。 

局面を乱戦に持ち込んでドキドキする心臓に手をつけたコ・ジェは、徐々に姿勢が崩れ始めた。 対策がない局面だった。 韓国時刻2時40分コ・ジェは石をおさめた。 乱戦で蛍の光のようにかすかに光ったコ・ジェの希望は早く消えて行き、絶望で終局までがあまりにも短かった短命局だった。

対局の後記者会見で、コ・ジェは最終3局では白番にしてほしいと要請し、デミス・ハサビス GoogleディープマインドCEOは喜んでそのようにすると答えた。 

3局は27日午前11時30分(韓国時刻)同じ場所で開かれる。 これに先立ち26日はペア戦と団体戦が開く予定だ。 



- 2局が終わった後の記者会見- 

-少し前デミス・ハサビス博士がコ・ジェ9段が完ぺきだったとおっしゃったがどんな意味だったか? 

(デミス・ハサビス) “私は調整室で価値網を見ていた。 50手までAlphaGo価値網はコ・ジェがとてもよくやり遂げていると評価した。 完ぺきだったし素晴らしかった。 100手付近までは薄氷の勝負であった。 両方すべて勝つ確率があった。” 

- 1局ではヨセの時AlphaGoが少し損害をこうむった。今日の対局でAlphaGoが不完全に打ってコ・ジェ9段が有利になる瞬間はなかったか? 

(デミス・ハサビス)“AlphaGoは場合の数で勝利確率が高い側を強化する。 当時ヨセで損害をこうむったりしたがAlphaGoは点数ではなく勝利に集中する。” 

-興味深い試合であった。ただ、コ・ジェ9段は圧迫感が激しいように見えた。実際にそうだったか? 

(コ・ジェ)“私が胸に手をつけた瞬間を皆さんも見ただろう。 囲碁をご存知な方はよくご存じだが、1局ではAlphaGoが安定的に私に勝っていった。 しかし今日の2局ではAlphaGoがどうしたことか勝率を最大化する方向で打つようではなくて強硬姿勢で打っていて驚いた。 序盤形勢もそんなに悪くなかった。 それで次第最善を尽くしたが…。 今回の対局の勝者はAlphaGoになった。 

中盤まで緊張したのが事実だ。 後半はさらに緊張した。 次の対局でもう少し良い姿を見せる。” 

- 1局と比較して今日の内容はどうだったか?

(デミス・ハサビス)“今日の対局は本当にものすごかった。 全盤を戦闘で展開したしAlphaGoが守勢を取る姿も見えた。 コ・ジェ9段が良い戦略を展開したと考える。 コ・ジェ9段の話のように勝つ機会があちこちにあった。 そうしたのでAlphaGoにとっても良い試合であった。” 

-今日、デミス博士がツイッターに書き込んだ内容を見ればAlphaGoがコ・ジェ9段を非常に強者にしたと評価する内容だった。どんな方法で判断したとのことなのか? 

(デービス・シルバー) “手が進行されるにつれ自らの評価をするようになっているのがAlphaGoのメカニズムだ。 どちらが勝ちそうなのか判断して、勝率を最大化して次の手を決める。 我々は実際に着手の時ごとに。 これがよく作動しているのか検討する。 AlphaGoを信じて着手する手を観察することだ。
50手まではバランスがよく合った囲碁だった。 布石でコ・ジェ9段もよくやり遂げた。 50手~100手区間も接戦だと判断することができた。 100手以後から勝負が分かれたと見られる。” 

(デミス・ハサビス)“今まで調整室で対局を見守った中でこのような接戦は初めて見た。” 

-機械と対決したのはどんな感じか?AlphaGoの秘密を解くことに近づいたか?(中国英語放送記者の質問) 

(コ・ジェ) “中国の方であるようだが英語でせずに中国語で質問すれば良いだろう。” 

-韓国の放送局は英語で放送されていて…申し訳ない。再び質問する。実力の格差を少しは減らすことができたか?AlphaGoに対する秘策を発見したか?デミス博士はAlphaGoが世界ランキング1位だと考えられるのか? 

(コ・ジェ) “私はこのAlphaGoとの対決をかけて勝つことができると考えるのは難しかった(笑)。 昨日、人工知能に関するフォーラムがあった。 そこで今回のAlphaGoマスターバージョンは以前のバージョンより三子さらに強いといった。 りっぱに試合をおこなったという言葉だけでも私にとっては称賛だ。 私もこの大会を待って興奮して緊張した。 このようにすごい選手(AlphaGo)と打って見たら苦戦をするほかはなかった。” 

(デミス・ハサビス)“コ・ジェ9段に賛辞を送ったのは尊敬心を表現したことだ。 それでAlphaGoを高めるための話にならなかった。 ツイッターに書いたのもどれくらいコ・ジェ9段が強者なのかを表現するためだった。” 

(デービス・シルバー) “フォーラムから出た話に関してもう一度申し上げる。 我々が、AlphaGoマスターが前バージョンより自ら対局をしながら三子の手合割格差が出たといったことはあくまでもAlphaGoとAlphaGoの対決をいうことだ。

前バージョンの弱点を、現バージョンはとてもよく知っていて、その弱点を攻略することが専門になっている。 なので、このような手合割差を人間に適用できる尺度ではないことを明らかにする。” 

-アジャ・ファン博士が代理着手をしておられる、一般人がしてもかまわないことのようだが私がしてはいけないだろうか?(一座笑い)

(デミス・ハサビス)“Aja Hunagはアマチュア5段だ。 囲碁大会に参加した経験がある。 対局経験が多くて礼を尽くす方法、正確に着手する方法になじんでいる。 代理着手するのも正確性を要するのだがストレスを受けるだろう。 我々がその方にお願いした理由だ。”

(コ・ジェ) “その方自体もすごいと考える。 ロボットのようにゲームをすると感じた。 プロ棋士と対局をすれば相手の表情を読むことができる。 私に役に立つ。 しかし、ファン博士は表情を読むことはできない。

機械の前で碁を打つようだった。 放送を見て感じられたと思うが私はたくさん体を動かした。 ボディーランゲージが多かった。 ファン博士は動くこともせずトイレも行かなかった。 ファン博士がAlphaGoのようだ。”

(デミス・ハサビス)”ファン博士は本当にロボットのようだ。 鏡の前で練習するようだ。(一座笑い) ”

-右上隅に初手を打つのが普通だ。ところが右下に打った。

(デミス・ハサビス)“AlphaGoは上辺と下辺を区分できない。 申し訳ないと考える。 (一座拍手して笑い) 
(コ・ジェ) “人間ならば意図が気になるがAlphaGoとして見たら平安なだけだ。”

-科学者、エンジニアだ。皆さんがAlphaGoがどんな戦略を広げるのかに対する理解度があるだろうと考える。 

(デービス・シルバー) “我々は囲碁専門家ではない。 AlphaGoの目を通してのみ知ることができる。 AlphaGoメカニズムでゲームを理解する。 非専門家の見解で勝率の推定値を見るということだけで、皆さんが感じる感情とは違うだろう。 

-AlphaGoの水準をどのように見るのか、100点満点だと何点与えるか?自らには何点を与えるか?そしてデミス博士は‘完ぺき’からどの程度の距離があると見られるか? 

(コ・ジェ) “AlphaGoが登場する前まで私は囲碁の50%を分かると考えた。 だが、AlphaGoが登場して囲碁、いや、人生に対する見解が変わったようだ。 人生は予測不可だと考えることになり、AlphaGoの強大さを認めることになった。 それでも私は引き続き実力向上のために努めようとする。 3局でも機会をにらむつもりだ。 
私が見る時AlphaGoは100%完ぺきだと考える。 AlphaGoは囲碁の神だ。 

(デミス・ハサビス)“正解を申し上げることができないかも知れない。 このような対決を通じて囲碁の大家らとAlphaGoが全て100点に至るように願う。” 

(コ・ジェ) “AlphaGoに対して多くの評価があるが、私は黒番と白番に差があると見る。 機械に黒番45%、白番55%の勝率が見られると思う。 3局で私が白を捉えても良いか? 私を見守る方たちにエキサイティングな対決を一度お見せしたくてそのようにする。 

(デミス・ハサビス)“喜んでAlphaGoが黒番を捉えるようにする。 最後に、コ・ジェ9段のような天才的な棋士と対決を広げることになりうれしいと考える。 ” 
原文記事:CYBERORO 



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