HANGAME
[AlphaGo]現地観戦記/AlphaGoは人間的に進化した

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▲ 1局数え直前の姿。 自身の敗北を分かっているコ・ジェ9段がぎこちない微笑を浮かべた。


キム・ソンリョン9段が眺めたコ・ジェvsAlphaGo第1局 

中国、浙江省烏鎮。 前日まで熱かった空に雨が降った。 よく整備された観光地が何なのかを感じさせる所。 入場料(120中国元・約2万ウォン)負担のためなのか観光客は多くなく、水郷の村の風景を楽しむには十分だ。

AlphaGoとコ・ジェが対決する烏鎮 インターネット コンベンションセンターは観光地の中にある。 コ・ジェはAlphaGoの代理人と呼ばれるAja Hunag博士とニギリをした。 結果はコ・ジェの黒。 頭の中に黒と白が選択された時、あらかじめ準備した手が何だろうか。 

そのようにして始まった1局。 考慮時間はイ・セドルの時とは違い1時間増えた各自3時間。 まずこの点は昨年より人間が有利だ。 客観的な面ではコ・ジェもしてみる必要がある。 

だが、人工知能の1年2ヶ月を人間の時間と比較できないという点がコ・ジェにとってはとても不利だ。 コ・ジェもこの点を最も恐れたのではないだろうか。 また、AlphaGoは1年前よりハードウェア的には軽くなったが、演算効率では10倍程増えたという。 


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▲ <シーン1 />

<シーン1 /> を見よう。 コ・ジェの三手目(自身の二手目)は3・三。 85年前、日本の本因坊秀哉名人を相手に若い呉清源が披露して話題になったことがある。 当時だけでも日本では3・三を打つことがダブー視された。 なぜこの時点でコ・ジェは3・三を悲壮の一手に持ち出したのだろうか。 コ・ジェに必ず尋ねたい。

白6でAlphaGoは小目の二間ジマリを打った。 黒を握る時AlphaGoが打った手。 白では初めて打った。 黒7でコ・ジェはAlphaGoの3・三侵入を逆に打った。 それはとても早い時期だったので初めには本当に驚いたが、しばしば見るのでたくさん見た手という感じの程度だ。

白10がおもしろい。 AlphaGoは自分が新しい手を見せて、その解答も自分が見せている。 人間はこの手を発見できなかったが…。

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▲ニギリの結果第1局はコ・ジェ9段の黒に決定された。

結果はAlphaGoの成功。 白22まで黒はシチョウにかかった。 左上隅黒3の3・三位置が今は良い所ではない。 囲碁を全体的に見る感じがする。 この程度で感心するべきだとすればAlphaGoではない。 そうだ、この程度までは人間の領域だ。

序盤の部分を越えて中盤に進入した。 奇妙な点はAlphaGoが平均1分に一手ずつ打たないという点だ。 オヤ、変だ。 そのためか機械が打つ感じが消えた。 信じられない! AlphaGo2.0を単純に囲碁技術の進歩だと考えたのが誤ったようだ。 

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▲ <シーン2 />

<シーン2 /> の白50が打たれたところを見よう。 あえて表現しようとするなら応酬打診なのだが、この手はなぜ今なのだろうかと思う疑問符がでてくるほかはないことだ。 

人間の目にはこのような手が見られない。 次の一手が簡単に見えない所で妙に糸口を見つける。 AlphaGoの白50は、イ・セドルの時に見せた5線カタツキということぐらい破格的だ。

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▲ <シーン3 />

<シーン3 /> の白84で侵入した手。 既存の理論と完全に違った侵入だ。 人間はまず91の所を考える。 一間差がピアノ鍵盤一つよりはるかに感じが違う。 以後86から96まで地でたくさん得してAlphaGoが有利になった瞬間だ。

98・100につながった進行は黒形だけ減らせば勝利することができるという確信に近い手順だ。 囲碁はイ・セドル時の5局より、より多くの進行(289手終局)で終わった。

コ・ジェも13分を残し、AlphaGoは半分だけ使った。 あえて計算してみればイ・セドルは1分に1手を打ったものをコ・ジェは1.6手を打った。

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▲エリック・シュミット アルファベット会長が記者懇談会の姿を自身の携帯電話でとっている。

イ・セドルの時より着手時間が自由だと見ると、人工知能ではなく人間が打つ姿を演出し、とてもなめらかな進行をして見たら囲碁の魅力であるコウはできる機会さえなかった。

AlphaGo2.0は、機械の匂いを抜いて人間の匂いとして転換された錯覚を起こさせる。 囲碁内容は人間の囲碁枠組みから抜け出すことはないけれどよく打つ。 

結果は半目なので微細な勝負だったが、コ・ジェは時間を全て使う前に敗色が深まって物足りなさを加えた。 イ・セドル時のびっくりするほどの手もあまりなくて全般的に実力差を実感したといわなければならないのか。 とにかく完敗にあう時に感じる無気力さが加わった。 

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▲現地で韓国語解説を進めたキム・ソンリョン9段。

AlphaGoは今年のはじめインターネットで縦横無尽した時の範囲を越えたことのように見えてはいない。 すでにイ・セドル時のAlphaGoより安定感と状況対処能力が大きく先んじていて、適材適所に水が流れるような姿にやる気を失ったし、難しい場面のようなところを解いていく時には人間の目には全く入ってこない手が数回登場してコ・ジェを困らせた。

雨が降るこちらコンベンションセンターは世界1位の敗北に複雑で息苦しがっている。 だが、2局はコ・ジェの白番だ。 コ・ジェはこのままでは崩れないだろう。 秘蔵の武器を見せろ、コ・ジェ!!

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原文記事:HANGAME 



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