負担は減ったが、非常に難しい試合になるだろう! 

10回戦4局が終わった時間は午後4時50分ぐらい. 半目を争う微細な囲碁になった時は午後6~7時になってこそ終局されると予想したが早く終わった。 物足りなさと興奮、熱気のせいなのかイ・セドル9段の顔はうす赤く上気されていた。 この時から1時間以上の長い復碁が続いた。 先ほどまで乾坤一擲の対戦を行ったライバルだったのかというくらい懇意な友達間に戻っていた。 復碁が終わるのを1時間以上待って行った囲碁TVの勝者インタビューで場内がはじめて整理された。

 
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-今日の囲碁を総評するならば?
“布石では右上隅変化が黒に満足な結果だったと見た。 中盤はとても難しくて微細な囲碁で流れたがイ・セドル9段はずっと悲観していたようだった。 最後の終盤で右上側を捉えて勝利を確信した。”

- 10回戦初めての遠征対局であったがコンディションはどうだったか?
“どうなるか分からなかったので選手団より一日早くきて一日程度適応期間を持った。 結果的に満足な生活だった。”

-イ・セドル9段に最近4連勝を謳歌している。10回戦で最初に2連敗にあった時慌てふためく姿であったのに今は自信がたくさんついたようだ。今後残りの対局をどのように対処するのか?
"イ・セドル9段に会えば碁を打つ自体が楽しい。 多くのことを学ぶことができる。 10回戦で最初に二回負けた時は次の対局をどのように準備するべきかわからなかったし、たとえ10回戦を負けても何らかの形で少しでも、そのような考えだった。
 
幸いなことに招商地産杯で初めて反撃を始めた。 その当時運も伴ったし...イ・セドル9段が少し譲歩した感じがあるほど若干ちょっと...それが転換点になった。 
これからはまた期待は大きくなったがそれでもとても難しい勝負、とても大変な勝負になるようだ。” 

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▲勝者インタビューを受けている古力9段.

古力9段は2対2タイスコアを作って胸にいっぱい抱いた鉛の塊を下ろしたように軽く笑った。 どうしてだろうか。 2連敗にあった後2連勝で追いついた古力9段を見てムン・ヨンジグ中央日報囲碁専門記者は“本当にすごい勝負師”と話す。 ほとんどの棋士ならばその途方もない負担感に押しつぶされて耐え抜くのが容易でないはずだという。 

今回の10回戦に関する限りイ・セドル9段よりは古力9段の負担感がより大きいということに同意する。 梦百合グループ ニジャンゴン会長が巨額を喜んで寄付して10回戦を後援したのはひたすら好きな古力9段のためのプレゼントだった。 中国で天井知らずで沸き上がっている囲碁に対する人気も応援よりはいつの間にか圧迫として作用しただろう。

期待に応じなければならないという強迫感. 古力9段は中国名所で行った3局まで個人マッサージ師を同行して通うほどコンディション調節に万全を期した。 韓国にも連れてこようとしたがマッサージ師にビザが出なくて同行できなかったという。 1,2局を負けた時土気色になった古力9段の顔色を思い出してみれば彼の心的負担を察することができる。

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▲午前9時から終日血戦を広げても終局後1時間超えて復碁をした二人の棋士.

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▲復碁には兄イ・サンフン8段(囲碁リーグ新案チーム監督)も加勢した。 イ・セドル9段はたびたび兄の意見を聞いた。


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復碁の時にも古力9段のそばで影のようについて共に一喜一憂しているこの人は誰? 
中国のマ・シャオビン4段だ。古力9段と対局二日前共に同行したマシャオビン(26才) 4段は中国棋院が今回の10回戦に備えて古力9段に付けた3人(ス・ウェ、クー・リンイ)の中の1人だ。

中国は世界大会決勝に上がったり10回戦のように重要な大会に立ち向かう棋士に3人の戦力分析チームを付けるが、スウェとクーリンイがイ・セドル9段の囲碁を分析する役割ならばマシャオビン4段は多分古力9段の心理安定要因で抽出されるようだ。古力9段が気楽に接する後輩棋士で大会期間ずっと話友達にもなって残日まで引き受ける随行員の役割までやり遂げる。

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▲勝負は終わったが冷めない復碁. 右側放送スタッフが装備を撤去する中にも関わらず復碁は続いた。

 

対局は終わって-

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▲終局直後直ちに訪れてみた選手休憩室. イ・セドル9段のテーブルだ。 お昼の跡ではなくて午後に入れたバナナ、オレンジとチョコレートのようなおやつだが手をつけていなかった。 激しかった対局の一面を見る。

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▲むかれたバナナとチョコレートの包みが見えるだけ(別に昼食を注文しなかった古力9段を推し量るならば)苦心に食欲がなかったのか、やはり手をつけないことは同じこと.

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▲大会場エルドラードリゾートでの最後のカット. 午後に入るほど雨のしずくが強まった。 窓側にしとしと流れる雨水が韓国選手団の心を代弁するようだ。 今日は曇って雨が降ったがまだまだ道のりは遠く、勝負は再びこれからだ。