中国囲碁が強い本当の理由 ※2015/08/02再編集
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原文記事:中国囲碁が強い本当の理由邵偉剛(シャオ・ウェイガン)中国囲碁国家代表男子チーム監督から聞いてみた中国囲碁成長のいくつかの要因▲ 2005年から中国囲碁国家代表男子チームを受け持っている邵偉剛監督.世界大会であるLG杯朝鮮日報棋王戦の決勝には中国の若い棋士2人が上がった。その直前の4強戦は中国棋士4人が独占し、8強戦は一人占めではなかったが中国6人・日本2人の中-日対決構図であった。 韓国は16強戦で全滅した。 韓国は中国が主催する世界大会夢百合杯でも16強全滅の侮辱を受けた。2013年開かれた五回の世界大会(個人戦)中、韓国は一度も優勝者を出すことができていない。 五回中四つを中国が飲み込んで一つは日本だった。中国を韓国と世界囲碁の覇権を争う国家と呼ぶことが気まずくなった程の差を見せた年だ。 中国はもうライバルというよりは私たちが追いつかなければならない相手になったということにそんなに大きい異見がないようだ。中国の‘共同研究’が中国を世界最強の隊列に上げた一番の原動力であろう。 (若干の差はあるがこれは以前、韓国が日本囲碁に追いつく時特効を見せたまさにその秘法だった。) そのためか韓国も日本もこれについて国家代表常備軍体制を急いで設けてトップ棋士と新鋭棋士が一緒に額を突き合わせる研究風土を作った。
▲6月のLG杯16強戦で韓国が全滅した。ベスト8に進出した中国と日本の棋士が8強対戦の抽選をするために待機している。韓国と中国の共同研究の差韓国も1990年代中盤のチュンアム道場をはじめとして共同研究はなくはなかったけれど形態は中国とはちょっと違った。 韓国の場合は強制性がなくてトップ棋士が参加しない時が多かった。 今日では多少変わったというけれど研究会は気が合う棋士どうしでグループになるのが普通だ。 体質に合わなくて依然として一人で勉強する棋士もいる。今年から枠組みを備えた我が国の国家代表常備軍はトップ棋士から女流棋士、‘英才入段大会を通過した末っ子まで皆が参加しながら意欲を燃やしている。しかし現実に話せない困難はある。 実戦に使おうと積んだ研究、いわゆる‘秘蔵のカード’を国家代表常備軍研究会席で、あるいはリーグ訓練の後の復碁でみな取り出しておくことができるだろうか。 訓練に参加中である棋士のうちにはたまに‘いいえ’と率直に答える。当然だろう。 平時に味方であっても盤上で向き合えば敵なのだ。 これ位になれば構造的に親しい研究は実現不可能だと話しても良いだろう。この前世界大会団長で韓国を訪れた中国男子国家代表チーム監督邵偉剛9段は中国の共同研究に根本的に違った側面があることをつく。“実力が強い棋士が弱い棋士を助けて、男性棋士が女流棋士を助ける精神は1969年から40年越える歴史を受け継いできた中国共同研究に根強くある。”プロが自身の研究を他人と共有するのは思ったより容易ではないことだ。今より上位圏と非上位圏の差がより大きかった時期にはトップ棋士が共同研究に参加するのがさらに難しかった。言葉どおり一緒に研究するべきなのに実力均衡が取れなくて一方的な教えになってしまうのだった。だが、中国では大きい問題にならないようだ。 世界大会決勝で同僚が違う国家の棋士に勝つのは皆の喜びで、そのためならば惜しみなく自身の研究を提供しようとする態度があるためだ。 本人が国家代表として走るのは勿論ではあるが同僚が国家代表として出て行って優勝することもやはり劣らず誇りに思うということだ。私たちの棋士や日本の棋士でもどこの誰だって仲間の優勝が嬉しいと思う事が、中国はこれがもっと空洞化したという話だ。 根本的にプロ棋士として個人主義に先立ち国家主義を優先視する姿勢が充満するという感じを受けたし、これは次の話にも静かに表われている。邵偉剛9段は時越9段が去るLG杯決勝戦でウォン・ソンジン9段との一戦を準備した時の状況を話した。“世界大会決勝戦のような重要な試合を控えて監督は相手国選手と似たスタイルの棋士を連れて行ってスパーリングをさせる。 ウォン・ソンジン9段のように力があふれる中国棋士を動員した。 また時越9段を助けるチームを構成した。 チームはウォン・ソンジン9段の棋譜を集中的に研究した。 時越9段が研究して気になる事があればチームは誠心をつくして各自の見解を語る。 もちろんこのチームは最高級棋士で構成された。”文化の差、伝統の差、制度の差があるだろうがこの話を聞いて記者はみぞおちに一発くらったような愚鈍な衝撃を受けた。 何か精神の差というか、そんなことが感じられたし、これを社会主義と資本主義体制差だけで考えて進むにはなかった点を感じたためだ。世界大会成績、制限時間のせいにだけにすることができるだろうか?それなら私たちがたびたび取り上げ論じている、共同研究の他に中国と韓国の成績差異は制限時間という指摘に対してはどうだろうか。 韓国の囲碁大会の大部分は早碁である。 事実韓国メディアはこのような質問を中国囲碁関係者たちにたびたびする。“中国棋士は練習碁を打つ時自身が準備する棋戦の制限時間に合わせて準備する。それのみだ。制限時間が長い棋戦なら長く設定して、早碁戦を準備するならば早碁設定する。訓練方式も自由だ。范廷鈺9段のような幼い棋士はインターネット囲碁を楽しむ。 インターネット囲碁は主に早碁だ(中国棋士の中には10秒碁が好きな棋士が多くて早碁戦でも概して韓国棋士に勝率が良い。)”邵偉剛監督の話だ。 彼はさらに重要に見える言葉を付け加える。 我が国のサッカーと野球がプロ化され実戦が多くなると同時に水準が上がったように、邵偉剛監督もまた、中国囲碁の実力向上は大会が多くなり実戦をたくさん積むことができる環境が造成された点を上げた。“共同研究も中国囲碁の実力向上に大きい役割をしたが棋士の実戦機会が多くなったのも負けないくらい功を奏したと考える。 最近の中国棋士は試合日程が忙しくて一ヶ月に共同研究する時間を何日も持つことができない時もある。 棋士は実戦で徹底して固められている。 中国経済が活性化して囲碁に対する熱気が大きくなり囲碁大会は一日と置かずに多くなっている。”監督に、警戒するほどの韓国棋士は?と言ったところ“最高級棋士であるイ・セドル9段、パク・ジョンファン9段が当然の警戒対象であり幼い棋士では両シン(シン・ジンソ、シン・ミンジュン)そしてビョン・サンイルを注目する。”とした。中国のあふれる囲碁資源、熱気が最も恐ろしい成長要因中国でプロ棋士は羨望を受ける職業だ。 成績を出して優勝をすれば経済的に豊かになると同時に各種イベントで先に招待される。子供囲碁教室は中国全域に分布する。 しかし何といっても中国囲碁の中心地は首都北京だ。 中国囲碁国家代表チームがこちらで訓練してプロ棋士になろうとする幼い学生たちもこちらに集まる。 プロ志望生の教育は我が国のように主に個人道場がする。 個人が運営する道場のうち最近脚光を浴びる葛玉宏道場は2013年中国入段大会で13人の入段者を排出する成果を出した。 道場の運営形態は私たちと似ている。道場でない所もある。 中国棋院分院杭州囲碁学校(校長・杭天鵬(ハン・テンポン)4段)はここの言葉で‘ゴンパン’の地位だ。 ゴンパンというのは‘公式指定した’という意で杭州の支援を受ける。 中国全域で道場でなく管が指定した教育体系を持ったところは杭州囲碁学校だけだ。普通、道場は学生が希望すれば入れるので実力が千差万別だが杭州囲碁学校は中国各地で優秀な人材約40人を選別してこの中で20人未満の少数精鋭班が入段権で特別管理される。学生たちは8時30分に登校して囲碁勉強をして昼1時30分から午後日課を始める。 組をつくってリーグ戦を行って6人ずつで構成された組で競争しながら成績により上位2人は上組に行って下位2人は降格される。 この外にプロ・アマが混ざったリーグ戦も施行する。4時~5時には一般学校授業または、体育活動をする。連笑、劉星、李欽誠、夏晨琨、付衝、安東旭のような有名プロ棋士が杭州を拠点として活動するのでこれらから指導を受けたりもする。
▲杭天鵬(ハン・テンポン)
杭州囲碁学校の校長。杭州は、北京に続き、囲碁教育の中心地を目指す地域である。自身が中国甲級リーグ選手だった事があり今は監督でもある杭天鵬は教育現場と勝負世界の乖離を狭めることができる。 杭天鵬校長は叱責よりは激励を重視する。 対局に負けた時は原因を分析するようにするだけで焦ったり促さない。学校授業を軽視しないのが杭州囲碁学校の特徴でもある。 地域の優秀な学校の教師を囲碁学校に招いて学業もバランスを合わせる。 科目のうちには音楽・書道なども含まれる。 中学校・高等学校教師を囲碁学校に呼ぶほど学生たちが一般教科でも遅れをとってはいけないということが杭天鵬校長の持論だ。必ずプロ棋士にならなくても学業への転換がやわらかい。 父兄も心が軽い。 囲碁大会で入賞をするなど優秀な成績を出すと中学校・高等学校・大学入試で加算点を受ける。 加算点をどの程度与えるかは成績や地域により違う。
邵偉剛監督は“中国一省で習う子供たちの数が韓国で囲碁を習う子供の数全員を足したことより多い。”として話を結んだ。
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