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イ・セドル"最後の姿だと思うので多くの応援が必要で"

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▲ 2016年一年を忙しく送ったイ・セドル9段が今年は物足りなさが大きかっただけに来年には現役生活を引退するという覚悟で闘魂を燃やしたいという覚悟を明らかにした。
 

インタビュー/ 2016大会終えたイ・セドル9段 
"最高の一年になる機会を飛ばしたのが残念"

新年早々宿敵コ・ジェと繰り広げた夢百合杯決勝戦、全世界が注目したAlphaGoとの対決、そして韓国棋院棋士会脱退書波紋…。

2016年一年の間、盤上で盤外で多くの仕事を体験したイ・セドル9段が今年最後のタイトルをかけて競った第35期KBS囲碁王戦決勝三番勝負を優勝して'有終の美'をおさめた。 所感で"とても大変な一年だったが2017年に希望に満ちた一手を打つことができる力になるようだ"と話した。

自ら苦難の年だと話すイ・セドルはそのような中でも三つの優勝カップを上げた。 1月の名人戦、5月のマキシムコーヒー杯、そして12月のKBS囲碁王戦だ。 今年3つの棋戦優勝は国内棋士のうち最も多い。 満12才からプロ舞台に出たイ・セドルの年齢はいつのまにか30代半ばに入っている。

"とても惜しかった一年だ。 AlphaGoとの対決など機会が多かったが全て逃した。 応氏杯もそうで、三星火災杯もそうで…。"

対決前まで自信満々だったAlphaGoに1勝4敗で負けて、世界大会である応氏杯と三星火災杯はそれぞれ準決勝戦で敗れて決勝進出に失敗したことについて言った言葉だ。

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▲ "選手として事実上引退をする時がきたのではないかという気がします。"


最高の一年になることもできた機会を全てのがしたのが残念という言葉を公式インタビューでも、個別インタビューでも何度も繰り返した。

AlphaGoに対してあらかじめよくわからなかったのも(それで準備が良くできなくて)残念で、ひと勝負(5局)さらに勝てたのに、出来なくて残念だったといった。 

2週間前ぐらいにマキシムコーヒー杯開幕式の時から出てき始めた'引退'話をもう一度取り出した。 来年、自らの基準に成績が達し得なければ引退するという話だ。

本人が願えば'終身職'のプロ棋士職を30代半ばで成績をいいわけにして引退した棋士は前例が見当たらないのだが、イ・セドルにためらいはない。
 

-最後の大会で有終の美をおさめた。意味が格別だと思うのだが。
 
"いつもその年の最初の対局や最後の対局が記憶にたくさん残る。今年は本当に最後の対局を気持ち良く持っていったようだ。" 

-(囲碁王戦)決勝2局の内容はどうだったか。
 
"序盤に若干の失敗が出てきて容易ではない流れだったが、中盤に入ってナ・ヒョン選手から形勢判断や読みに錯誤があったようだ。" 

-一年を見て振り返るとどう感じるか。
 
"多くの試合があったがとても惜しい一年であった。色々な機会を全てのがして…。もう2017年なのだが囲碁人生はほとんど最後に達したようだ。来年に良い姿を見せることができないならば、満足できないならば、期待に沿えないならば現役として最後の一年になるのではないだろうかという気がする。 そうであるから今回の優勝が力になるように願って、今後たくさん見守って応援していただきたい。最後の姿になると思うので多くの方々の力が必要だ。" 

-満足という成績の基準は。
 
"世界大会優勝程度なら満足する。囲碁外的なものも重要で。質的な部分も確かめてみなければならないだろう。自らが楽しく打つことができるのかも重要だ。" 

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▲イ・セドル9段は今年三つの大会を優勝し二つの大会を準優勝した。 総戦績は49勝26敗、勝率65.3%を記録した。


イ・セドルは2012年から4年ほど'一人暮らしの父'として過ごした。 2012年に幼い一人娘がカナダに留学に行って、娘の面倒見のために妻も共に行った。 妻と娘は昨年夏、韓国に戻って済州島(チェジュド)に定着した(娘がそちらの学校に通う)。 


-家族が帰ってきて一層気が楽になりそうなのですが。
 
"そうだけど複数の大会で良くないので…。" 

-以前にはこのようにかたい決議を明らかにしたことがなかった。成績を出すために特に勉強したり準備することはあるのか。
 
"そのようなことはない。楽しく打ちたくて……そうすれば成績も少しついてこないだろうか。よく分からない。" 

-万が一、引退するならばその後を考えたのがあるのか。
 
"ない。来年を基点に一年ほどだろうか。はやくても2年後なのだが、ひとまず来年は一度やってみるという覚悟だ。" 

 

 

「第2回AlphaGo対決はひと勝負勝つかどうかの勝負になるようだ」
 
イ・セドルは決勝対局に先立ち時間が残っている間'DeepZenGo′と'AlphaGo'の話をした。

"よく打ちながらもあきれるバグを起こすDeepZenGoはまだ完全ではない"として"普通中盤前は人が有利で後半戦はコンピュータが有利と見るのだがDeepZenGoは後半に行くほど揺れる姿が意外であった"とした。

最近生い茂るように広まり始める'第2のAlphaGo対決'に対しては樊麾と対決する時のAlphaGoと自分と対決する時のAlphaGoが違ったように今のAlphaGoはまた違うこととし、どのように変わったかも関心が大きいといった。

それと共に"おそらく(人間が)ひと勝負勝つかどうかの勝負になるのではないだろうかと考えられる"という意見を付け加えた。

-年初AlphaGoとの対決は今振り返ると、どんな意味があったのだろうか。
 
"個人的にもと囲碁外的にも、産業的な側面でも'4次産業革命'という話のように途方もない変化を予告するということと考える。まだ微弱だが5年後、長くても10年後になればさらに意味が生じるのではないだろうか。" 

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▲イ・セドル9段と決勝戦を行ったナ・ヒョン7段は"私は後に退くスタイルだと弱く打ったりするが、常に強く打つ先生の姿に少し押されたようだ"と話した。

 

-再び打てといえば打つことができるだろうか。
 
"私ではない他の棋士がもう一度打つのではという気がして……今では容易ではないという気もするのだが、それでも私より良い棋士なので良い結果が出るのではないかと思う。" 

-本人はなぜ打たないか。
 
"すでに敗れているので……今の第一人者は中国棋士や韓国のパク・ジョンファン9段ではないだろうか。そのような棋士が打つことが良いのではないだろうかと考える。" 

-色々な物足りなさが大きいようだが1対4で敗れた後、すぐに五番勝負をもう一度したとすればどうだったのだろうか。 
 
"そうしたらAlphaGoが危険な場合も…。" 

-逆に4対1で勝つこともできたのではないだろうか。
 
"むやみに勝つと言うことはできない。AlphaGoは心理的なことがないから。2-2で対抗するならば人間としてはとても重要で負担感を感じる5局になるが、AlphaGoはそうならない。

このような外的なものがあってむやみに勝つという言葉は言えないが、それでもやってみるだけのことはあるということは確実だ。どちらが3-2で勝つかの勝負になるのではないだろうか。 今のAlphaGoに勝つことは難しいはずなのだが、それでも5対0にはならないかというそのような考えになる。" 

-来年のAlphaGo対決を打ち込み制にする方式はどうだろうか。
 
"打ち込み制は(人間が)危険なようだ。重要なのはバグがあればどうにか勝つだろうがバグがなければ…。"

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▲ "今回の優勝が2017年に力を出すことができるきっかけになりました。"
 

-来年3月日本で人工知能が出場する世界大会を開催するのだが国内選抜戦には出たのか。
 
"あえてDeepZenGoまで…。負けるとまた頭にくるから(笑)。DeepZenGoとAlphaGoが対決して侮れなければともかく、今は差がちょっとあるようだ。" 

-人工知能囲碁プログラムがあちこちでたくさん開発されているがプロ囲碁界に及ぼす影響はないだろうか。
 
"よく分からない。時代の流れであるから。ただし、韓国がなぜ作らないのか、作れないのかは気になる。" 

-少し違った質問だが来年の中国甲級リーグは参加するか。
 
"もちろんだ。スポンサーが変わって河南チームで走ることになる。(イ・セドルが属した広西チームは昨年乙級リーグに降格した後今年再び甲級リーグに昇格した)" 

-最後にファンたちに一言。
 
"本当に大変な一年が過ぎたようです。2017年は2016年とは違うように本当に希望に満ちた一年になられることを祈って応援します。私もたくさん応援してください。" 
 
原文記事:HANGAME