TYGEM
未来第一人者シン・ジンソストーリー
連日最高値さく烈させる韓国囲碁優良株シン・ジンソインタビュー
 
15845DSC_8773
▲トップクラスの棋士に成長したシン・ジンソ(2000年生まれ)。 
 

5才で囲碁を習い始めて1年でタイジェム3段になり、8才にはタイジェム8~9段を上がっては下りる。 10才頃丈夫なタイジェム9段になった後、中国甲級リーグで活躍しているプロに退屈せぬよう勝利をおさめる。

誰の話なのかすぐに把握されるならば熱血囲碁ファンであることが確実だ。 当時タイジェム対局室を騒がせた‘수미성모’というIDが浮び上がるならば、あなたこそ真のタイジェムマニア、最古参であろう。

主人公はまさにシン・ジンソだ。 最近何年間か静かだった囲碁界に活力を吹き込んでいるブルーチップ、いつのまにか優良株として新たに出て世界トップらと肩を並べている未来の第一人者だ。

世界囲碁大会ができて以来韓国はずっと覇権を置けなかった。 2013年中国にメジャー世界大会優勝トロフィー6個を全て渡して無冠に墜落した時、もう中国に押されてしまったのではないかとの悲観的な観測もあった。 

およそ20年間世界囲碁界を鉄拳統治したイ・チャンホ-イ・セドルの絶対者ラインが老衰して、後継者が見られなかった時点でパク・ジョンファンが飛翔した。 最近では中国第一人者コ・ジェを続けざまに撃破して非公式だが世界ランキング1位としての面目を遺憾なく誇示している。

だが、相変らずその次が心配になったのが事実だった。 イ・チャンホ以後にはイ・セドルがいて、イ・セドル以後はパク・ジョンファンが責任を負う。 それならパク・ジョンファン以後は? さらに今後を見るべきだが、シン・ジンソが一翼を担うという事実には異論の余地がない。

1530541408DSC_0017
 ▲28日農心杯韓国代表選抜戦決勝戦で朴廷桓に惜しくも敗れたシン・ジンソ(右)。

プロ通算250戦を戦ったシン・ジンソは169勝1分け80敗を記録中だ。 通算勝率は約68%。 入段元年であった2012年には十段戦とGS杯予選でそれぞれキム・スンジェとカン・フン(小)に詰まってそれ以上進むことができなかった。

シン・ジンソが本格的に自身を知らせ始めたのは2013年。 ニューフェースシン・ジンソは2013囲碁リーグ予選で5連勝をおさめて囲碁リーガーとなる。

気勢を買って天元戦でも本戦に進出したシン・ジンソは16強でイ・テヒョンを破って8強に上がる。 パク・ジョンファンに詰まってそれ以上進撃できなかったが、印象的な活躍だった。

頭角を現わしたシン・ジンソは2014年新鋭大会で初優勝を味わう。 第2回陜川郡(ハプチョングン)招待未来布石熱戦決勝三番勝負で入段同期シン・ミンジュンを2-0で破って頂上を踏んだ。 2014年80対局を対局したシン・ジンソは52勝28敗を記録した。

2015年の初め頃も開始は2014年と似ていた。 第3回陜川郡(ハプチョングン)招待ハ・チャンソク国手杯英才大会でまた再びシン・ミンジュンと会ったシン・ジンソは2-1勝利をおさめて大会2連覇に成功する。

引き続き行われた第3回メジオン杯オープン新人王戦4強ではビョン・サンイルに勝った。 決勝でシン・ジンソはキム・ジンヒを2-1で制圧して新鋭舞台ではこれ以上ライバルがいないということを立証する。

中国でもシン・ジンソの活躍像を注目していた。 乙級リーグ傭兵に走ったシン・ジンソは5勝2敗の成績をおさめた。 メジオン杯優勝者資格として出場した2015韓中新鋭囲碁対抗戦でシン・ジンソはウィ・ズィン、チャオ・チョンウィ、リャオ・ウォンホを順に撃破して3戦全勝をおさめる。

2015年の有終の美を飾った国内最大棋戦レッツランパーク杯決勝でシン・ジンソはキム・ミョンフンに初戦を渡したが以後2連勝をおさめて逆転優勝する。 本格棋戦タイトル ホルダーになったシン・ジンソの2015年成績は59勝1分け22敗であった。

今年シン・ジンソの成績は36戦28勝8敗だ。 78%に達する高い勝率を誇っているシン・ジンソは囲碁リーグで最年少主将を引き受けた。

主将正面対決で行われた2016囲碁リーグ開幕戦でシン・ジンソは2年連続囲碁リーグMVPに光る最強者パク・ジョンファンを相手に完勝をおさめた。 以後破竹の7連勝。 シン・ジンソが導くチーム 正官庄は現在単独1位を疾走している。

最近シン・ジンソはLG杯と百霊杯8強に進出するなど世界大会でも良い姿を見せている。 今や頂上へ向かって背伸びをしているシン・ジンソと韓国棋院近所カフェで対話をした。

15940DSC_8791
▲韓国棋院近隣カフェにてタイジェムと 囲碁ファンたちに囲碁の話をしてくれたシン・ジンソ(右側)。 


今年もすでに半分が過ぎた。自ら評価するならば?
 
囲碁リーグ成績(7連勝)は満足だが中国甲級リーグ成績が良くない(現在まで4勝5敗)。

中国の食べ物をよく食べられない方だった。今はどうなのか?
 
最近は大いに良くなってある程度食べることができるようになった。 世界大会では韓国選手らと共に韓国料理も食べてファーストフードを食べに行く時もあるが、甲級リーグに出場する時はチーム員らと共に移動するので中国の食べ物をたくさん食べることになる。 今は少し適応した。

今年打った囲碁のうち今まで最も記憶に残るものは?
 
百霊杯64強でカン・ドンユン先生に勝利した囲碁だ。 最後まで半目を負けた囲碁であったのだが運が良かった。
 
(シン・ジンソは現在百霊杯とLG杯など今年行われた世界大会で全て8強に上がっている。)

シン・ジンソの囲碁スタイルはどうなのか?
 
幼かった時はむやみに戦うスタイルだった。 今でも周囲は戦闘的だと話す。 実利が好きで状況によって変身するスタイルだと考える。

国家代表チーム員だ。勉強に役に立つか?
 
当然です。 国家代表がなかったらどこで勉強しなければならないのか悩んだはずなのだが、囲碁もたくさん打つことができて共同研究もできて良い。

 

■囲碁神童の幼い時期

囲碁に入門した時期は?
 
2004年5才頃に囲碁を初めて習った。 両親が運営する囲碁塾で、初めは母に囲碁を習った。
 
(囲碁を習って1年でシン・ジンソはタイジェム3段になる。)

プロを夢見たのはいつからだったか?
 
正確におぼえてないけれど、7~8才の時から囲碁プロ棋士になりたかった。 目標がプロ入段ではなかった。 いつも目標は世界大会優勝だった。
 
(シン・ジンソは8才の時からタイジェム8~9段を上がっては下り始めた。)

幼い時期思い出すことは?
 
3学年の時から釜山(プサン)地域研究生活動を2~3年ほどした。 6学年の時上京してチュンアム囲碁道場に入った。 当時キム・チャンフン(現在プロ)、チョ・ナムギュン(ナショナルリーグ選手)等先輩たちとリーグ戦を打ったことを思い出す。

 

シン・ジンソは9才の時金海(キムヘ)クォン・ビョンソプ先生に師事したことを始め釜山(プサン)囲碁協会キム・ハン院長、ジョン・ギョンス先生にも多くの助けを受けたという。 チャン・スヨン道場を経てチュンアム道場ハン・ジョンジン先生指導の下にプロ入段に成功した。

囲碁勉強はどのようにするか?
 
死活問題を主に解く。 発揚論のような難解な死活問題を解いて夜を明かしたこともある。

 
入段する前に主に勉強した棋譜は?
 
当時はイ・チャンホ先生とイ・セドル先生の棋譜が主だった。 お二方の棋譜で勉強した。

二人のうちではどちらの囲碁がさらにおもしろかったか?
 
イ・チャンホ先生を尊敬するが、囲碁スタイルはイ・セドル先生がより良かった。
 

■タイジェムで先に存在を知らせた囲碁神童シン・ジンソ。
 

タイジェム対局話をしなければならない。
 
6才の時から今までタイジェムで15000局を越える対局をした。

수미성모というIDがすい星のように登場して強者を破って、代理対局という疑いを受けてID停止にあうこともあった。
 
中国甲級リーグ選手モン・タイリンに勝利した時に電話がきたこともあった。 本当に私が打ったのかどうか尋ねる電話であった。 世界大会優勝歴がある強者Strive(P)と7勝7敗まで行ったりもしたが、再び10勝32敗まで押されたことを思い出す。 当時強者に負けてたくさん習った。 ddcgなど強者に時々勝つ時気分が良かった。※訳注: Strive(P)は芈昱廷、ddcgは范廷鈺

 
タイジェムの長所は?
 
タイジェム対局のおかげで実力が向上した。 感覚を育てる時、特にとても役に立つ。 碁を打ってみるならばどこに打たなければならないのかわからない時がある。 そんな時インターネット対局で得た経験が指標になる。 タイジェムで強者の対局を観戦することも有益だ。 タイジェムは新手の場だ。 新しい手を試みる事もでき、時には当てられたりもする。 タイジェムで相手が持ち出した新手に当てられれば逆に気分が良い。 徹底的に研究して備えて公式対局では防備することができるためだ。 中国選手のうちでは特にミ・ウィティンが新手をたくさん駆使する。毎回碁を打つたびに新しい手を持ち出す。



■韓国囲碁の未来というタイトル、負担よりは自信で昇華!

現在の世界囲碁地図は?
 
中国に押されていないと見る。 現時点で世界ランキング1位が韓国棋士(パク・ジョンファン9段)と考えるためだ。 今のところはしてみる価値はあるが以後はどうなるかわからない。

自ら挙げた世界第一人者パク・ジョンファンとの格差は?
 
ひとまずパク・ジョンファン先生より強い部分が一つもないというのが最も大きい格差だ(笑)。 棋力は大きい差はないとみる。 細かい部分でどうしても押される。 国家代表リーグ戦で勝率が3~40%程度になるが、一度勝つ経験をしたら今は前よりは自信がついた。

同じ年頃の棋士の中でライバルは?
 
確実に誰がライバルという考えはない。 イ・ドンフン選手が強いと考える。



■17才(数え年)シン・ジンソ

囲碁を負けた時のストレス解消法は?
 
特にストレスを解消するために何かをしはしない。 碁を打つ時と復碁する時は最善を尽くすが、終ればいろいろ考えるまいと努力する。 もちろん、比重により忘れる速度が違うことではある。

好きな運動は?
 
まだない。 近い将来水泳のような運動を始めてみたい。

囲碁の他に趣味生活は?
 
映画は2時間が長いのであまり見ない方だ。 時々TV視聴と音楽を少し聞く。

どんな音楽が好きか?
 
MC THE MAXの歌をしばしば聞く。最近は<どこにも>という歌を楽しんで聞く。

 

好きな芸能人は?
 
特にいない。 最近たくさん出るソル・ヒョンのような芸能人は分かることは分かる。 それほど好きではないけれど(笑)。


■世界最高に向かって

コ・ジェと十番勝負をする機会があるならば受諾する意志があるか?
 
タイジェムで斡旋するならばしてみる意向がある。 ただし、まだイ・セドル-古力十番勝負のように公式に大きくすることは望まない。 相手側から弱い選手と競うという感じを持つようにしたくない。 最小限世界大会を一つ以上優勝した後に正式に正面対立したい。
 

話題だったイ・セドル-AlphaGo対決を国家代表チームも関心があるように見守った。当時AlphaGoが今でも実力が変わりないと仮定した時、5局を打つと何対局勝利すると見るのか?
 
最小限2対局は勝つようだ。 イ・セドル先生がAlphaGoの棋力をまともに把握できなかったせいで1~3局で連続敗北にあう間は実力を発揮することができなかったと見る。

中国最高級棋士らとタイジェム対局勝率は?
 
タン・ウェイシンとパン・ティンウィに少し押される。 ミ・ウィティンとレン・シャオには50%以上だ。 タン・ウェイシンは簡単に簡単に打つようで難しい。 パン・ティンウィは実利を占めた後打開することにたけている。 パン・ティンウィの大石を一度もつかんだことがない。

黒と白ではどちらを好むのか?
 
中国甲級リーグのようにコミが7目半である対局ならば確かに白が気楽だ。 6目半では似ている。

現時点で目標は?
 
断然世界大会優勝だ。 遅くとも19才中に世界大会で優勝する。

最後に言いたいことは?
 
幼い時多くの失敗をしたが、寛容に理解してくれたら良いだろう。 今は成績が少し良くなったりしたが相変らず負ける事が多い。 時々負けても非難よりは激励をしていただきたい。 もちろん、手厳しい忠告と適切な批判はいつでもしても大丈夫だ。 

151113DSC_8753
▲世界最高に向かってよどみない進軍を継続しているシン・ジンソ。
原文記事:TYGEM 

参考記事
(パク・ジョンファンがよく聴く音楽としてMC THE MAXと答えている)