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[応氏杯]イ・セドル、コ・ジェも予選から…応氏杯どのように開かれるか

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 ▲ '囲碁オリンピック'と呼ばれる応氏杯がリオオリンピックが開かれる今年も間違いなく開催される。 写真は台湾で開かれた前期大会開幕式でのイ・セドル9段。 4連続で今回の大会選手のうち最多出場であるイ・セドルにとって応氏杯挑戦はもしかしたら最後になるかも知れない。 'AlphaGo対決'後の初めての世界大会だ。

予告/第8回応氏杯世界囲碁選手権大会
韓7人など30人、20日から'上海熱戦'

4年ごとに世界の祭りであるオリンピックが開催する年に開かれるので付けられたもう一つの名前が'囲碁オリンピック'。 そして最古と最大。 現行国際棋戦のうち最も長い間の伝統を誇って優勝賞金が最も大きい大会。 リオオリンピックが開かれる今年も応氏杯は間違いなく幕を上げる。 

羨望の舞台応氏杯世界囲碁選手権大会が20日中国、上海で八回目大会に入る。 1988年スタート以来28年の伝統をつないでいる。 応氏杯創設のニュースに接した日本が急いで富士通杯を作って'初めての世界大会'タイトルを持っていったがその富士通杯は2011年終了した。

スタート当時の優勝賞金40万ドルはUSオープン テニス大会の優勝賞金18万ドルより二倍以上だった。 四半世紀が経って現在の応氏杯の優勝賞金はそのままである反面USオープン優勝賞金は330万ドルで途方もなく大きくなったが応氏杯は相変らず最高のタイトルに選ばれる。 

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歴代優勝者

1  1988年—1989年  曹薰鉉(韓)  3-2  聶衛平(中) 
2  1992年—1993年  徐奉洙(韓)  3-2  大竹英雄(日)
3  1996年       劉昌赫(韓)  3-1  依田紀基(日)
4  2000年—2001年  李昌鎬(韓)  3-1  常昊(中)
5  2004年—2005年  常昊(中)   3-1   崔哲瀚(韓) 
6  2008年—2009年  崔哲瀚(韓)  3-1  李昌鎬(韓)
7  2012年—2013年  范廷鈺(中)  3-1  朴廷恒(韓)



応氏杯は4年ごとに開催されて、進行方式でも一般棋戦と差を見せる。 '填満法'という独自開発したルールを採択するのだが大会を作った目的の中の一つも填満法を広く知らしめて世界の囲碁ルールがはやい期間内に統一されるようにするためだった。 だが、填満法を適用する世界大会は今でも応氏杯だけだ。 

'地'でなく'点'という名称を使うのも違う点だ。 コミは8点を適用して(引分けの場合黒勝ち)秒読みはない。 一般棋戦は制限時間をみな使っても秒読み中にいくらでも着手を繋げていけるが応氏杯はいわゆる'タイムアウト制'を適用して制限時間を全て使えば時間負けだ。

ただし3時間である制限時間を全て使った後には一度に2点の罰点を受けて20分ずつ、最大2回まで時間を延長する事ができる(従来には35分当り2点ずつ3回まで可能だった)。 また、ニギリで権限を持った側が白黒を選択する。 

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▲前期大会決勝で優勝カップを争ったパク・ジョンファン(左側) 9段とパン・ティンウィ9段はシードを受けて本戦16強から出る。
 

19日夕方上海グランドセントラルホテルで挙行する開幕式には世界各地で招待を受けた30人の選手たちが入る。 従来には24強システムで行ったが今回の大会から変更した。

30人中前期優勝者である中国のパン・ティンウィと準優勝者である韓国のパク・ジョンファンは本戦16強に直行する。 その他の28人が抽選で対戦を定めた後単盤を行って14人が本戦に合流する。 28強戦は'予選'という名称を付けた。

20日応昌期教育基金会ビルディングで行う予選には韓国6人、中国10人、日本6人、台湾2人、アメリカ2人、ヨーロッパ2人が出る。 各国人員は主催側が決めて、選手面々は各国の基準に従ったものだ。

韓国ではイ・セドルとパク・ヨンフンがランキングにより自動出場してキム・ジソクとナ・ヒョンが国家代表で選抜された。 また、カン・ドンユンとウォン・ソンジンがランキング上位8人が行った選抜戦を通過した。 選手名簿は下記のとおりだ。

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出場選手リスト

韓国代表(7名)
前期準優勝シード:朴廷桓 ランキングシード:李世石、朴永訓 国家代表シード:金志錫、羅玄 選抜戦:姜東潤、元晟溱

中国代表(11名)
前期優勝シード:范廷鈺 ランキングシード:柯潔、時越、陳耀燁、古力、連笑、邱峻、唐韋星、柁嘉熹、黄雲嵩 選抜戦:羋昱廷

日本代表(6名)
羽根直樹、山下敬吾、張栩、結城聡、蘇耀国、河野臨

台湾代表(2名)
王元均、林立祥

ヨーロッパ代表(2名)
樊麾、マテウス・スールマ

アメリカ代表(2名)
エリック・ルイ、アンディ・リウ


世界3冠王であり中国ランキング1位コ・ジェも予選関門を避けることはできない。 4年ごとに開かれてみたら出場回数は多くない。 イ・セドルが日本の羽根直樹・山下敬吾・張栩とともに5回の時出場したのが最も古くなった記録で、今回の大会選手のうち最多出場者は一人で四回目であるイ・セドル。 コ・ジェは初めての出場だ。

'応昌期囲碁特別賞'が新設されて大会のうち引分け結果が出る時対局を行った2人共に5万ドル(約6000万ウォン)の賞金を支給するのも今回の大会の特徴だ。

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▲現在の三星火災杯・百霊杯・夢百合杯を保有中であるコ・ジェ9段。 応氏杯出場は初めてだ。


応氏杯は'韓国囲碁の四天王'と呼ばれたチョ・フンヒョン-ソ・ポンス-ユ・チャンヒョク-イ・チャンホが順に優勝して韓国囲碁を最上に上げた棋戦だ。 6回の時にはチェ・チョルハンが優勝した。 残りの二回は中国の常昊が5回大会を、パン・ティンウィが7回大会を占めた。

最多優勝国の韓国は優勝カップ奪還と共に6回目の頂上挑戦に出る。 個人的にはパク・ジョンファンが前期準優勝恨みをはらすために出撃してイ・セドルは'3転4起'を叫ぶ。

この外にパク・ヨンフン、カン・ドンユン、キム・ジソク、ウォン・ソンジン、ナ・ヒョンも総力戦を広げる。 中国のコ・ジェが4冠王へ行く踏み台を置くのかも注目される。

今回の上海対局は8強戦までを打って、続いて三番勝負で進める準決勝戦を6月に、五番勝負で進める決勝戦を8月と10月に分かれて続行する。
 
原文記事:ハンゲーム - 楽しいコンマ、Goハンゲーム! 

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第8回応氏杯各国代表メモ

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韓国代表(7名)
前期準優勝シード:朴廷桓
ランキングシード:李世石、朴永訓
国家代表シード:金志錫、羅玄
選抜戦:姜東潤、元晟溱


中国代表(11名)
前期優勝シード:范廷鈺
ランキングシード:柯潔、時越、陳耀燁、古力、連笑、邱峻、唐韋星、柁嘉熹、黄雲嵩
選抜戦:羋昱廷


日本代表(6名)
羽根直樹、山下敬吾、張栩、結城聡、蘇耀国、河野臨


台湾代表(2名)
王元均、林立祥


ヨーロッパ代表(2名)
樊麾、マテウス・スールマ


アメリカ代表(2名)
エリック・ルイ、アンディ・リウ


予選には韓国6人、中国10人、日本6人、台湾2人、アメリカ2人、ヨーロッパ2人の合計28人が出場して半分の14人が本戦16強に合流。(范廷鈺と朴廷桓は前期優勝、準優勝シードで本戦に直行)

<日程>

・4月18日~25日:開幕式、予選戦、16強戦、8強戦
・6月8日~15日:準決勝三番勝負
・8月8日~13日:決勝1~2局
・10月21日~27日:決勝3~5局、授賞式
 

<歴代記録>

回   開催時期   優勝   比分   準優勝   四強

1  1988年—1989年  曹薰鉉  3-2  聶衛平   林海峰 藤澤秀行   
2  1992年—1993年  徐奉洙  3-2  大竹英雄  芮乃偉  趙治勲   
3  1996年         劉昌赫  3-1  依田紀基  林海峰  趙治勲   
4  2000年—2001年  李昌鎬  3-1  常昊    俞斌   王銘琬   
5  2004年—2005年  常昊   3-1   崔哲瀚   彭荃   宋泰坤   
6  2008年—2009年  崔哲瀚  3-1  李昌鎬   劉星   李世石   
7  2012年—2013年  范廷鈺  3-1  朴廷恒   李昌鎬  謝赫
 
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