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観戦期/国手パク・ジョンファンの三連星破壊法
国手戦挑戦五番勝負最終3局直後に続いた復碁ハイライト

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▲チョ・ハンスン-パク・ジョンファン(勝).局後の復碁場面.和気あいあいとした雰囲気だったが盤上の検討だけは対局に劣らず激しかった局後の復碁が約40分ほど続いた(記事下で復碁動画を鑑賞できます).

 

伝統と権威の棋戦でありすべてのプロ棋士が羨望する最古の棋戦国手戦挑戦五番勝負が昨日(18日)パク・ジョンファンの勝利で幕を下ろした。

挑戦者チョ・ハンスンが石をおさめるやいなや、韓国棋院2階記者室に待機していた記者たちはいっせいに4階本戦対局室に上がった。

ヨセ段階で上辺コウが勃発して多少複雑な変化があったが、国手パク・ジョンファンの勝利は不動だった。

黒を捉えた挑戦者チョ・ハンスンがコミを出すことができない局面を再度確認した後、降参を宣言して第59期国手戦挑戦碁はパク・ジョンファンの3-0勝利で幕を下ろした。

すぐにこの時点、すべての勝負が終わったこの時間にはいつも'勝者インタビュー'が待っているということをすべての勝負師は知っている。 チョ・ハンスンもまた、国手戦で3年連続優勝してチョ・フンヒョンの後に続いて'新チョ国手'の呼称を受けたトップランカー. それはやはりわずか2年前だけでも優勝を確定した後、記者たちに囲まれて所感を言っていたからだ。

だが、昨日は復碁が終わる事なく続いた。 ほとんどの場合、次の対局がある時は勝者と敗者共に復碁に熱中するが勝負が全て終わった瞬間には短い所感だけを言った後に所を立つ。 勝者は優勝の感激を享受して、敗者は痛みを消して次の機会を狙うためだ。 

'大人輩'チョ・ハンスンは自身の分身とも同じだった国手戦で2年連続後輩に敗れたのに微笑を浮かべたまま復碁を主導した。 礼儀正しくて普段感情をよく表わさないことがイ・チャンホにそっくりのパク・ジョンファンは望夫石のような不動の姿勢で多少緊張したまま復碁に臨んだが、先輩チョ・ハンスンの配慮で後にはこっそり笑顔も見えて自身の意見を陳述した。

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▲国手2連覇に成功したパク・ジョンファン.

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▲たとえ敗れはしたが 最善を尽くして戦ったチョ・ハンスン.  

スタジオで進行される生放送対局の場合、勝者インタビューを進めるために復碁を中断させる場合もたびたびある。 真っ最中復碁をしているのに放送関係者が入ってきて"勝者インタビュー関係でしばらく復碁を中断しなければならないようです"のようなコメントをすれば、気が抜けたように対局者はそれで復碁を終える場合が多い。 
 
(きわめて珍しい事例で、過去イ・セドルは本人が敗れた対局を復碁している間に相手が勝者インタビューをしに移動するとすぐに別に用意された控室で相手対局者を待った後、放送が皆終わってから再び復碁を継続したことがある。)

だが、昨日は生放送インタビューがなくても、国手戦挑戦碁のフィナーレを飾った最後の競技にふさわしくない復碁が進行されるその瞬間を誰も中断させたくなかった。

対局が広がった韓国棋院4階本戦対局室すぐそばには国家代表研究室がある。 国家代表の公式訓練時間は午前10時から午後5時. 訓練を全て終えて選手たちを帰宅させたユ・チャンヒョク監督が復碁に合流して雰囲気はより一層やわらいだ。 

同じ場面が繰り返されたせいでこれ以上撮る写真もなくて復碁が終わることだけを待った記者たちの動きも一緒に気ぜわしかった。 ユ・チャンヒョク監督が復碁に合流したカットをもう一つ取り出すことができるようになったため。

チョ・ハンスンは0-2で終盤に入った状況にもかかわらず昨日の対局で黒番で三連星布石を持ち出して話題を集めた。

だが、パク・ジョンファンが準備した三連星破壊法が適切で結局は失敗に帰することになるのだが、この過程をタイジェム会員たちに紹介する。

 

実戦進行1 三連星を持ち出した挑戦者チョ・ハンスン
 
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●挑戦者チョ・ハンスン○国手パク・ジョンファン
 
黒1から白4まで本当に久しぶりに見る'両二連星布石'だ。 この布陣は過去チョ・フンヒョン-イ・チャンホ師弟がほとんどすべての国内タイトル戦で正面対立して'師弟挑戦25番勝負'等空前絶後の第一人者争覇を行う時判に押されたように出てきた。 '速度'を重視するパラダイムで囲碁が変化した1990年代初中盤、当然に思われた小目の代わりに、一手で隅を終わらせて再び足早く他の所をかけて行くことができる定石が脚光を浴びた時期だった。

だが、2000年代初期に登場した'ミニ中国流'布石の余波で星と小目を一つずつ配合する形態が主流をなすことになって'二連星'布石はすぐ痕跡をなくした. 黒番コミが増えた影響と共に、どうしても二連星布石は今後戦略が単調になるという短所のために黒番の選手たちが置きたがらないといった。

チョ・ハンスンが二連星布石を広げ、パク・ジョンファンは大きく悩まず二連星で応対した。無難に流れるならば序盤に特別な戦略を広げることが出来なかった黒よりは6目半のコミを受ける白が優勢だという心づもり.だが、チョ・ハンスンは対局開始まだ10分もなる前に黒5,7で両側をやめた後黒9で三連星を広げた。

※破壊:標準国語大辞典に'破って壊してしまう'という意味で'破壊'という単語が登載されていて、動詞で破壊する(=破られて取り壊される)がある。 

 

実戦進行2 パク・ジョンファンの三連星破壊法、白12,14
 
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●挑戦者チョ・ハンスン○国手パク・ジョンファン
 
パク・ジョンファンは普段は寝る時間を除いて一日中囲碁勉強をすることで有名だ。三連星布陣が多少意外だったが、短い瞬間に頭の中でデータを検索して対応策を捜し出す。

パク・ジョンファンがリリースした三連星破壊法は白12,14. 三連星を持ち出して勢力作戦を明らかにした黒とは反対に低位で強要する高圧的な手法だ。
 

参照図1黒の注文
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▲参照図1
 
白が3で三三に侵入することが第一感. 黒8までの進行が予想されるが、すぐにこれがチョ・ハンスンの注文だった。 '無欠点'パク・ジョンファンを相手に大勢力作戦を広げて中央力比べを通した'一発勝負'でけりをつけるという戦略だった.

事実参照図1形態は果たして黒が優勢なことかに対して論議の余地がある(白7で違うように置く手も可能).

今週土曜日(23日)午後7時に'電子ランド杯韓国囲碁伝説'という名前で行われるビッグマッチ開幕戦に登場する'爆破専門家'趙治勲ならばノータイムで白3,三三に入って実利を占めて満足する可能性が大きい。 

だが、この形態で焦点を合わせなければならないことは有不利ではなく、戦略.無難な流れでなくパク・ジョンファンに多少不慣れな'宇宙戦争'で追い立てるというまさにその戦略が重要だ。


参照図2白の注文
 
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▲参照図2
 
もう選択は黒の役割になった。 もし黒3,5で3線をはって連結しようと思うならば、白は楽しい気持ちで6までさっとのびる。 普段ならば互角という定石だが、今は既に三連星を広げた黒▲が上辺白によって牽制を受ける局面.

'定石を覚えたら忘れろ' '場面に合う定石を選択せよ'という囲碁格言は上のような場合を置いてする話だ。


実戦進行3 知略対決が佳境に入る
 
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●挑戦者チョ・ハンスン○国手パク・ジョンファン
 
再び実戦進行について行ってみよう。 チョ・ハンスンは黒15でコスミツケして応酬を尋ねる手を選択した。 自身の戦略を決める前に相手の意思を聞いてみるのはすべての戦略の基礎であり核心. パク・ジョンファンもまた、次の手を決める前に白16で先に応酬打診をした後、黒17を見て方向を切り替えて白18で上辺側を防いでおいた。

ここでチョ・ハンスンは黒19と白20の交換をしておいた後、黒21で右上隅をハネて行って、パク・ジョンファンは応酬しないで白22で左上隅黒を先攻した。
 

実戦進行4 難しい戦闘、結末は白優勢
 
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●挑戦者チョ・ハンスン○国手パク・ジョンファン
 
引き続き黒23はこのような形態で浮び上がる第一感. だが、もう攻守が転換された。 パク・ジョンファンは白24で攻撃の拍車を加え、黒25円強力に白26で切って全面戦争にでた。 以後進行は複雑で難しい変化だったが、結末は白の優勢. 

したがって局後復碁の焦点は以前に戻って黒の立場で新しい対応策を探すということだった。

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▲局後復碁に国家代表ユ・チャンヒョク監督(中)が合流した。 


参照図3 実戦より黒がより良い進行
 
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▲参照図3
 
局後の復碁に合流したユ・チャンヒョク監督は黒1にそのまま走る手はどうかと意見を聞いた。 パク・ジョンファンが白2でボウシして、黒3,5で内側で完全に生きて備える手法を提示する。 白がAの所で攻撃してもBの所に付けていく運があって左上隅黒石はこれ以上攻撃される石ではない。

白が6で形を整備して、黒が手を回して右下隅7でケイマにシマる所までは予想できる進行で、このようになれば実戦より 良いという大半の意見.
 

参照図4  白が気楽な形態
 
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▲参照図4
 
左上隅側の石を一つ一つ持ち出したパク・ジョンファンは白2でそのまま守っておく手を提示した。実際にこのように淡泊に 守っておいたら根拠が不確かな左上黒石がなかなか気になるのではない。 
参照図3と違いこの進行は白がおもしろいということが大半の意見.



参照図5 チョ・ハンスンの構想
 
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▲参照図5
 
事実実戦進行3の 白16の応酬打診がなかったとすれば、チョ・ハンスンは参照図5とともに置くつもりだったという。
 

参照図6 
 
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▲参照図6
 
参照図5に続き黒が5で左上隅三三を占める所も攻守の要処だが、白が6で先にかけてくれば局面が単調になることを避ける方法がない。後ほど白Aの所に侵入する後味も気になる。



参照図7 左上隅を先にケイマした理由
 
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▲参照図7
 
チョ・ハンスンが実戦進行3の黒19,参照図6の黒3の所に固執した理由は上の図のとおりに白が4で先に付ける手が嫌いだったためだ。黒の根拠が全てなくなって左上白の確定地が固まる進行になるため。だが、これに対してユ・チャンヒョク監督が疑問を提起した。

 

参照図8 黒3でのびる姿勢が悪くないとのユ・チャンヒョク監督の意見
 
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▲参照図8
 
ユ・チャンヒョク監督は黒1でそのままハネていく手を提案した。 白2には黒3にノビておく。 実際に黒を攻撃するためにはさみ撃ちをする白もまた、そんなに良くないということ。 白4で低い一間はさみ撃ちをすれば黒は5,7で自然に流れに乗って中央に進出する。



参照図9 似た脈絡
 
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▲参照図9
 
参照図8に続き白が4で高いはさみ撃ちをするならば今度は黒5,7で付けていく'手順'が出てくる。

参照図10 先手白4,6
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▲参照図10
 
パク・ジョンファンは白4でそのまま守っておく手を提示した。 黒が5で敷地を定めるならば足が遅いが厚くもう一度白6で戸締まりをする。 実際にこのようにしておいて見るので上辺黒の形も誇るほどの形ではない。 しかも三連星作戦を広げた右辺黒▲また、まともに活用されたと見るのが難しい姿. 淡泊に白4で受けておく手によってこの図も白が気楽だと意見が入った。



参照図11 左上隅白が堅実だ
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▲参照図11(白12…黒▲)
 
白が参照図10 白4の所を置いた方が良い手ならば、先に黒3で破っておいて左上隅は黒5に走って軽く処理するならばどうだろうか。 パク・ジョンファンは白6から白12で一点をつなぐ所まで堅実に左上隅実利を保管しておくという意見.

"みな取りまとめてしまうか?"(ユ・チャンヒョク)
 
"(笑)あまりにも良すぎるようだが…(パク・ジョンファン)

 
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▲意見をやり取りするパク・ジョンファンとユ・チャンヒョク監督.  



参照図12 変わらない世界最高の攻撃手ユ・チャンヒョク
 
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▲参照図12
 
どのようにしても黒に良い図が出てこなくてユ・チャンヒョク監督は黒1,3で切る手はどうかと意見を聞く. 左側黒▲と右側黒■など周辺に全て黒石があるので戦いたいという意見.さすが歳月が流れても変わらない'世界最高の攻撃手'ユ・チャンヒョクの一手だ。

 

参照図13 シチョウ関係で知らされている形態
 
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▲参照図13
 
"白1,3に置いてはならない戦いだと思ったが…"(チョ・ハンスン)本来この形態は'シチョウ関係'が重要だと知らされている。 

 

参照図14 シチョウが出来なければ黒1,3,5は成立しない
 
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▲参照図14
 
黒が1から5までごり押しで白を捉えに行くならば白8で一つ切っておく良い手順によって白10までシチョウに追い込まれてしまう。 

 

参照図15 乱戦
 
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▲参照図15
 
ユ・チャンヒョク監督は黒1に切った後、静かに黒3に陥る手を提案した。引き続き白4でアタリには以下黒7までは一本道.

 

参照図16 郊外周辺弱点が気になる
 
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▲参照図16
 
参照図15に続き白8,10で置くのも必然だ。ここで'仕事'は攻め合いの急所である黒11だが、白12に静かにおりて陥ったらAの所に切る弱点が気になって戦うのが難しい。



参照図17 コウで帰結
 
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▲参照図17(白12…白2)
 
それなら黒は1でハネる手を考えてみることができる。 この図は白が12になって取り出す手までコウになる形態. それこそ大混戦になる。 "とても難しいが…"(ユ・チャンヒョク) 

 

参照図18 チョ・ハンスンが提示した解決策
 
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▲参照図18
 
最高級プロも一寸先を見通しにくい参照図15~参照図17までの混戦の代わりに、チョ・ハンスンが提示した解決策は白1,3に置く手.白よりは黒がさらに難しい戦いという側に中止が入った。"白は少し誤ってもどうにか囲碁はなると思うが、黒は間違っては囲碁が終わってしまうようだ。"(チョ・ハンスン)


参照図19 終わりなく続く研究
 
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▲参照図19
 
プロの研究は結論が出るまで終わらない。 今度は白1に走った時、先に黒2で付ける変化を研究し始める。



参照図20
 
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▲参照図20
 
"それも考えてみることはしたが…"(チョ・ハンスン) 白7でハネていく手にユ・チャンヒョク監督が首をかしげる。



参照図21 黒が気楽な進行
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▲参照図21(黒20…白13)
 
参照図20に続き、ユ・チャンヒョク監督の手で黒8で先に一つ覗いて見た後、黒10,12で反発する手が落ちる。白15で付ける手が部分的な要所だが、黒26までなると右下隅白大石がまだ生きていないという点がかかる。



参照図22 大同小異
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▲参照図22(黒10…白1)
 
部分的には参照図21の 白15で白3のように置く手がより良いということがユ・チャンヒョク監督の意見.黒が10でつないだ後、右上隅を受けないで他の所を置くことができる選択権を持つようになるのでより良いということだ。だが、この形態もやはり白よりは黒が置きやすいと。



参照図23 双方最善
 
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▲参照図23
 
初めに戻って、白は7から11までノビておいた方が良い。白13までが双方最善の進行.有不利を論じることは難しいが,この進行もやはり三連星を広げた黒▲が十分活用されたと見るには 大変だ。



結論:白1,3が現在では三連星を破壊するには有力な対応策
 
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▲結論
 
パク・ジョンファンが駆使した白1,3の手法は黒の三連星布陣に対する有力な対応策という結論だ。 
 









原文記事:タイゼム - 大韓民国1位囲碁サイトTYGEM.COM 


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