イ・セドル - コジェ戦が残したもの

夢百合杯五番勝負と中央日報インタビューで復碁してみた
 
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▲年末から始まった'イ・セドル発囲碁界興奮'が消えていない。 それだけ緊張と賛嘆、嘆きと物足りなさが大きかったという話だ。 コ・ジェに一生一代の痛恨の敗北にあって急激に崩れることと思ったイ・セドルが帰国してすぐに行ったパク・ジョンファンとの連続対決で3連勝をおさめた。 大きい勝負を行ってさらに強くなったのか? 流石はイ・セドルだ! ファンたちは感心した。 年末年始囲碁界を熱い雰囲気にしたイ・セドルの歩みで残したもの、得たものは何だろうか。 イ・セドルとコ・ジェ戦が与えた意味を確かめ合う。

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[キム・グラの舌戦説戦-第25回] '盤上のグラ'キム・ソンリョン9段.強大な口が立つことを自慢して得たニックネームだが派手なアドリブでも、取るに足らない雑談でも付け加える水準ではない。ステレオタイプの解説とは距離が遠い、率直溌剌直線的な語法でファンたちを楽しませる。毎週サイバーオロが蓆を敷く。週間観戦評'キム・グラの舌戦説戦'. 
今回は年末年始を熱したイ・セドル-コ・ジェ戦に対する復碁だ。


新年が始まって2週が過ぎた。 ところが年末から始まった‘イ・セドル発興奮’がまだ沈まずにいる。 

コ・ジェに黒で勝って395日ぶりに白番で敗北を抱かせたのが結局最後まで良い結果につながりはしなかったがファンたちはイ・セドルを罵らなかった。 理由は一つ. 最善を尽くした敗北だと感じたためだ。 明らかな点は三星火災杯準決勝で負けた時とは雰囲気が余りにも違う。

残念だったが、その人の努力と汗が切々に感じられる時、もちろん勝ったとすればさらに感動的かもしれないが、負けても拍手を受けることができる場面を作り出したためだ。 

夢百合杯決勝最終局最後の場面でコ・ジェが中国ルールによりコウを持ちこたえたことは中国リーグになじむプロならば勘違いすることはできない場面だ。 さらに我が国の選手のうち中国ルールで最も多くの囲碁を競ったイ・セドル9段ならばそれを(コウで持ちこたえるのを)勘違いした、と表現するのは‘話にもならない’話に該当する。 

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韓国ルールで勘違いしたことだとかでないとか、いざこざの多かった最終局最後の場面.

 中国ルールは碁盤の上に置かれている石がそれ自体で一目だ。 数えの時自分の地の数と石の数を合算して勝敗を決める。 

左下隅に半コウがある。 韓国ルールを適用するならばコウ材が不足した白(イ・セドル)が1で駄目をついだ時、黒は4をついで終局する。 だが、夢百合杯は中国ルールに従うのだが白1の時黒2に置いて(韓国ルールでは駄目だが中国ルールでは地)コウを持ちこたえることができる。 実戦でコ・ジェもこのように置いたし結局黒4まで占めて黒4分の3差勝ち(我らの方法で換算すれば半目に該当)した。

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▲このような姿を見れば、血を凍らせる勝負人生を生きる棋士として、本当に痛ましい。
 

とにかく世界大会決勝最終局でこのような場面が出てきたことも運命ならば運命. 負けたことは仕方ないがファンたちは残念だったりさらに‘生意気な’コ・ジェに対する願望が入り乱れた状況でイ・セドルがただ気の毒だったのか分からない。 

イ・セドルはソウルに戻ってパク・ジョンファンに3連勝した。 そして中央日報とのインタビューがのせられた。 記者が囲碁界を知らなければできない呆れたタイミングだった。 (もちろん翌日KBS囲碁王戦でパク・ジョンファンに敗れてちょっとぎこちない状況にはなったが…)
 

○● "たとえ負けたが私は失ったより得たのが多い"←中央日報インタビュー

 

プロは囲碁を復碁する時、順序が一番最後に勝つことができるかどうかを探ってみて再び少し前に戻ってする方式で進めて序盤まで逆上る。 一言で逆に復碁する。 私はイ・セドルが最近受けたインタビューをプロがする方式で復碁してみたかった。 ちょっと長い囲碁のように。 それでは始める。



-夢百合杯決勝戦以後変わった事があるならば?

“以前には私がプロ棋士として実現できることは成し遂げたと考えた。 特別な目標や意欲もなかった。 ところが今回の決勝戦で久しぶりに強い緊張感を覚えた。 それ自体に満足だったし今後このような気持ちをたくさん感じたいと思った。 たとえ負けはしたが私は失ったものより得たものが多い。”  



イ・セドルという勝負師が緊張感を覚えた時はいつか。 それは相手が自身の席を完全に威嚇するほどの位置にいなければならない。 先輩であるイ・チャンホは越えなければならない山であって自分の席を威嚇するというポジションではない。 それならそのような存在はライバルと感じるほどの相手しかない。 イ・セドルにとってライバルはただ古力しかいない。 世論が熱くはなかったが古力と広げた十番勝負が最も緊張感ある勝負だっただろう。

そして十番勝負勝利とともに事実上目標がなくなったのかもしれない。 誰かまた他の相手との十番勝負に対する話をするとすぐに‘ある程度認める程の業績を持つ相手が出てきてこそ可能だ’と話した。 それは自分の時代には古力の他には相手がいないという意味とも同じだ。 

古力の他にはこれ以上胸に火をつけるほどの相手が出ないと思ったが、1年でどかんとコ・ジェが出てきたのだ。 それも自身が幼い時にしたその方法そのまま。 
‘得たものが多い’という件は、結局冷めた胸を熱くした相手ができたという意味でコ・ジェとまた会うという意味ではないか。 



-夢百合杯をきっかけにコ・ジェに対する韓国棋士の恐れがたくさん消えたという話がある。 
 
“後輩が十分に破ることができる相手だと考える。 今はコ・ジェの勢いが良くてなかなか負けないとみられるが、深くない勢いはいつか折れるはずだ。 彼の勢いに止まらずに自分の碁を打てばそこまで恐ろしい存在ではない。”


イ・セドルが後輩に勇気を与えるインタビューだ。 またコ・ジェにも助けになる話だ。 近年登場した中国の10代世界タイトル ホルダーは‘世界タイトル獲得’という目標一つで終わってしまった場合が多かった。 コ・ジェに君もそうなるかもしれないのでほどほどに己惚れずに実力をさらに備えて立派なもっと大きい棋士に成長しろとの意味のようにも聞こえる。

 

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▲第2回夢百合杯決勝五番勝負最終局. 勝負も劇的な半目で決められた。

 

韓国の棋士が前に感じたコ・ジェに対する恐怖がある程度消えたのも事実だ。 イ・セドルが渾身の力で持ちこたえるとすぐにコ・ジェの強みと弱点が徐々に見え始めたのだ。 

まず、制限時間の変数だ。 
 
2時間囲碁の三星火災杯では早碁が力を発揮するが2時間45分の夢百合杯では威力が確かに半減した。 平均的にコ・ジェが1時間から1時間30分程度を使う時、相手は秒読みに入る。 この時は普通中盤戦がしばらく繰り広げられる時だ。 コ・ジェはこの時の時間攻撃が上手だ。

序盤に実利と厚みを適切に成し遂げて相手が時間がない時から乱戦で作る力がすごい。 ところでこの公式は2000年代初期の勝利公式とも同じだ。 差があるならば序盤から乱戦で作ることだけ違うということだけだ。 

まさにイ・セドルが囲碁界で最初に時間攻撃という新造語を作り出した人ではないのか。 それなら早碁が強いから制限時間のない早碁戦ではコ・ジェが無敵であろうか。 そうではないだろう。 農心杯での1時間もさらに有利だと見る事はできない。

イ・セドルは全盛期の時、自身が2時間囲碁で最も良い成績を出す事ができると話したことがある。 自身の時間は充分で相手は反対に不足することになる制限時間がまさに2時間であるから。

単に今はイ・セドルもやはり30代になって時間がさらに必要になっただけだ。 それでもまだ勝負呼吸や実力が衰えてはいなかった。 断言することができるのだが、今年もしイ・セドルとコ・ジェが古力としたことと同じように4時間囲碁で十番勝負をするならば‘イ・セドルが勝つ’に私はかける。 反対に2時間ならばコ・ジェが一方的に勝つ事にかける。 

コ・ジェにとって制限時間は強みになる確率が高い。 現代囲碁は制限時間をずっと減らす傾向であるためだ。 世界大会は十番勝負のように4時間でする確率は殆どないが、反対に三星火災杯のように2時間を適用する確率は非常に高い。 


コ・ジェの短所はヨセだ。 
 
序盤、中盤があまりにも先立ってヨセに進入して見たら結果的には完勝したことのようにたくさん見られるが微細な場合は大いに揺れる。

イ・セドルは他の部門があまりにも強いからヨセが強いという事が知られなかっただけであって正確で逆転にあまりあわない。 古力との対決でもヨセまで微細に行けば勝つことができるという作戦で臨んだのもそうで、今回コ・ジェとの対局でもヨセの部分では相当な差で先んじたことが分かる。 



‘深さのない勢い’
 
このような表現は囲碁界では使わない表現だ。 推察するとこのような話になりはしないかと思う。 ‘実力が伴わない上昇の勢い’ 2003年にイ・チャンホ9段はイ・セドルについてこのように表現することはなかった。 ‘勢いが恐ろしい’と話しただろう。 表現方式の差ではないだろうか。 イ・チャンホは謙遜で相手を持ち上げて内心‘まだ実力は少し’と心の中でしずめただろう。

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▲授賞式が終わった後、検討室で中国記者らと囲碁ファンに囲まれてインタビューしているコ・ジェ9段. 優勝トロフィーを碁盤の上にどんと乗せてインタビューする姿が目を引く。 幼いからか、でなければ性格であろうか。 言動によどみない棋士だ。
 

-それでもよく戦ったという評価だ。 
 
“実際に対局してみるだけのことはあると考えた。 コ・ジェがまだ年齢が幼いからなのか囲碁の深さが落ちる。 対局する時に備えなければならない基本的なマナーも良くなかった。 世界大会で3冠王を占めるほどの内面を備えているのか分からない。 時代を風靡するほどの棋士ではないようだ。”



囲碁界でこのようなインタビューはイ・セドルだけすることができる。 (今は2人ですね^^*) 自身に勝った相手をこのように卑下する場合はない。 あれは韓国囲碁ファンに対して聞けという言葉ではない。 コ・ジェに聞けという言葉だ。 もう一つは相手が強いという意味だ。 弱ければこのようにインタビューする理由もないから。 
 
とにかくイ・セドルとコ・ジェは誰がさせたのでもなくてマネジャーやプロモーターがあることでもないが、あたかも二大企画会社のオーナーのように自分たち自らが興行をしている。 

イ・セドルとコ・ジェの対決を見てイ・セドルに訊ねたかった。 
“セドル君は二十才の時が強かったのか、でなければ今がさらに強いのか?” 
 
原文記事:イ・セドル - コジェ戦が残したもの 

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