イ・チャンホ“幼い時友達いなかったが、チェ・テクは多くて羨ましい"
 
 ‘応答せよ’のチェ・テク(パク・ボゴム)はイ・チャンホ9段をモチーフにした人物である。
 
▲ ‘応答せよ’のチェ・テク(パク・ボゴム)はイ・チャンホ9段をモチーフにした人物である。[写真 tvN]


下の記事はチョン・アラム記者による [イ・チャンホ“幼い時友達いなかったが、チェ・テクは多くて羨ましい] を移しました。 ○● [中央日報] 記事原文



2005年中国囲碁界が大騒ぎになった。 中国の常昊9段が魂が抜けた表情で言った。 “韓国棋士を皆破ってもイ・チャンホが残っていたらその時からが開始である。”

第6回農心杯世界囲碁最強戦で中国は優勝を予感していた。 韓・中・日から 5人ずつ出場して連勝戦で覇権を争うこの大会で韓国選手は初戦から次々と敗れ倒れた。 韓国の残った選手は当時スランプを経験していたイ・チャンホ9段が唯一であった。

中国はルォ・シホ(羅洗河)・ワン・シー(王檄) 9段、ワン・レイ(王磊) 8段、日本は張栩・王銘琬9段が生き残っていた。 しかし異変が起きた。 イ・チャンホ9段は中国棋士 3人、日本棋士 2人を相次いで破って奇跡のように 5連勝をおさめた。 結局韓国はイ・チャンホ9段の力で堂々と優勝カップを抱いた。

イ・チャンホ9段の伝説のような話がドラマでありありと蘇った。 先月 21日放送された tvN ドラマ ‘応答せよ1988(以下応答せよ)’ 第6回ではチェ・テク(パク・ボゴム) 6段が中国で開かれた国際囲碁大会に参加する場面が出る。 チェ・テクは一人で中国と日本棋士 5人を順に退けて優勝する。 製作陣は当時イ・チャンホ9段の対局室入場姿と棋譜まで完璧に再現した。

‘応答せよ’のチェ・テク 6段はイ・チャンホ9段をモチーフにした人物である。 まずチェ・テクの天然で人見知りする姿はイ・チャンホ9段の姿そのままである。 チェ・テクが対局する時スーツを着ることもイ・チャンホ9段の普段の習慣を反映した結果だ。

俳優パク・ボゴムを指導したキム・ジウンプロ棋士囲碁塾院長は “イ・チャンホ9段は碁を打つ時、感情変化を顔にあまり出さないで碁盤だけ見つめる” また、“碁を打つ時スーツを着ないのは相手に対する礼儀ではないと思っていつもスーツ姿で碁を打つ”と説明した。 そして “このような部分を念頭に置いてパク・ボゴムの対局姿勢を教えた”と付け加えた。

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▲ イ・チャンホ9段(中央)が 2005年農心杯優勝後入国する姿。 [韓国棋院]
 

チェ・テクのお父さんが双門洞路地で貴金属店 ‘鳳凰堂’を運営することもイ・チャンホ9段の実話に似ている。 イ・チャンホ9段の父親は過去、全州の繁華街である中央洞で ‘李時計店’と言う有名貴金属店を運営していた。 ソン・ジョンスサイバーオロ常務は “過去イ・チャンホの伝記を書くために全州の貴金属店を訪ねてイ・チャンホ9段のお父さんイ・ゼリョンさんにお会いしたことがある”  “ドラマの中に登場するチェ・テクの父の性格と貴金属店の雰囲気などは現実を反映したこと”と説明した。

もちろん違う点も多い。 町内の友達と一緒に暮らすチェ・テクと違い、イ・チャンホは九歳の時にチョ・フンヒョン9段の家に入って囲碁を学んだ。 11歳で入段した後にもイ・チャンホ9段は青春の大部分を碁盤の前で一人で過ごした。 イ・チャンホ9段は “ドラマでチェ・テクが友達と一緒に遊びながら友情を築いていく場面があるのだが一番違う点だと思った”と “私は幼い時に入段して同じ年齢の友達がいなかった。友達の多いチェ・テクがとても羨ましく感じた”と打ち明けた。

ドラマでチェ・テクが一年に受けた賞金が 1億ウォンであるというセリフが出るのだがこれも事実と違う。 イ・チャンホ9段はチェ・テクと同じ年齢の18歳(1993年)の時だけで賞金3億余ウォンを積んだ。

以後去年まで 22年間イ・チャンホ9段が受けた賞金累積額は 99億余ウォンに達する。チャン・ウンエ韓国棋院広報チーム代理は “韓国棋院は93年から賞金集計を始めているのでその前の賞金に関する記録がない”  “イ・チャンホ9段が18歳以前に受けた賞金まで合わせれば 100億ウォンが以上はある”と言った。 チェ・テクが幼くして母を失って父の下で育ったことも現実と違う。 イ・チャンホ9段の親は皆生存している。 またチェ・テクは一人息子だが、実際イ・チャンホ9段は三人兄弟の二番目だ。

チョン・アラム棋士 aa@joongang.co.kr 
原文記事:イ・チャンホ“幼い時友達いなかったが、チェ・テクは多くて羨ましい"