コ・ジェに注目せよ! 


コ・ジェに注目せよ!
世界ランキング2位急浮上、中国の新世代エース
 
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▲中国囲碁は常昊-古力以後これらのように強力な第一人者の地位を構築した棋士が登場できないまま春秋戦国時代が続いている。 世界囲碁の流れがイ・セドルを最後にひとりが独走するのが難しい構造に変わったとは言うけれど、2011年から10人余りの世界チャンピオンがぞろぞろ登場しながらもこのうち誰も強力な第一人者にのぼれないまま混戦状態を見せている。 強力な求心点がないということ、今日中国囲碁が抱いている最も大きい悩みだ。 ところが近ごろコ・ジェがすい星のように登場して精一杯期待値を高めている。


コ・ジェは最近断然、最も上手く行く棋士だ。 彼は昨年すい星のように現れて第2回百霊杯決勝に上がると12月と今年1月にかけて行った決勝戦でチュ・ジュンを3勝2敗ではね除けて生涯初めての世界タイトルを取得した。 1997年9月に出生したので満17才4ヶ月という年齢でおさめたオープン世界大会優勝だ。 16才で東洋証券杯タイトルを取得したイ・チャンホ9段と類似した時期だ。 ところがその時より大会規模も大きくてトップクラスの層も厚くてはるかに競争が激しくなったことを推し量ればそれ以上の快挙と見る。

今年4月に入ってコ・ジェは中国ランキング1位であったス・ウェを1対0ではね除けてリコー杯タイトルを占めた。 昨年に阿含桐山杯で優勝したことがあってすでに三回目のタイトル獲得だった。 今年に始めた世界大会では負けたことがない。 三星火災杯4強、LG杯8強、梦百合杯4強に進出している。 中国内の棋戦でも上手にしている。

今日はコ・ジェを集中点検、分析して合わせて中国の最上位棋士を比較分析してみる。



すい星のように現れた男
 
コ・ジェはわずか2年前でも注目されていなかった無名選手であった。 中国で毎年入段する棋士のうちで優れた棋士がたくさん出るが、その中でも2008年度入段者の中で優秀な棋士が最もたくさん出た。 コ・ジェ(1997年生),パン・ティンウィ(1996年生),ヤン・ディンシン(1998年生),トン・ムーチェン(1996年生)が全て2008年に入段した。 

これらの中国ランキング順位変化を[図1]に現わした。 中国ランキング集計モジュールが新鋭棋士を低く評価するが、これらは皆同じく入段したので相対的な発展段階を比較するのは問題がない。 コ・ジェは2011年初めには200位の外にいた。

筆者が2011年にパン・ティンウィ、ミ・ウィティン(2007年入段、1996年生),ヤン・ディンシンが新しく浮び上がる中国の注目する新鋭棋士だと主張した文で“トン・ムーチェン、コ・ジェなどがいつか上がってくるかもしれない”と過ぎ去る言葉で言及したことがあるが、コ・ジェがこのように成長するだろうと考える根拠がなかった。 共に言及したトン・ムーチェンが当時にはコ・ジェより良かったが今は中国ランキング20位圏に留まっている。 

コ・ジェは2014年に入って中国ランキングでトン・ムーチェン、パン・ティンウィ、ヤン・ディンシンを順に追い越し今年2月にス・ウェの次である2位に上がって10月に発表されたランキングでいよいよ中国ランキング1位に上がった。

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▲ [図1] 1998年入段した中国強者のランキング順位変化



囲碁神童
 
コ・ジェがわずか2年前だけでも無名だったが、中国の囲碁有望株に関心を持つ人々は彼の可能性を早くから注目することができた。 彼の幼かった時の活躍像を調べよう。 
 
●2007年全国少年児童囲碁大会優勝
●2008年世界青少年囲碁大会少年部優勝
●2008年中国棋院入段(満10才10ヶ月)
●2011年国家少年隊選抜大会1位
●2011年8月インドネシア首都ジャカルタで開かれた28回応氏杯世界青少年部囲碁大会で 
少年部と青年部で優勝. 少年部優勝者資格で青年部に参加して青年部でも優勝する。

しかし中国には囲碁神童が毎年あふれ出て彼らがみな最優秀棋士に成長するのではないので人々はコ・ジェを特に注目しなかった。

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▲誇張して話せば、川岸に敷かれた砂利ぐらい囲碁神童が毎年出現する中国囲碁界で、2008年入段したコ・ジェは数年間特に世間の注目を集めるほどの成績を見せることができなかった。 そうするうちに2014年に入って大きく伸びを展開すると今年2月にス・ウェの次である2位に上がって10月に発表されたランキングでいよいよ中国ランキング1位に上がった。 この間に世界タイトルも取った。 この速度が十分に眩しい程はやい。

 

中国の単発性世界大会優勝者
 
中国でマア・シャオチュン、古力、コン・ジェが中国ランキング1位に上がったチャンピオンであったし彼らは何度も世界大会タイトルを取得した。 しかしその後で誕生した何人かの世界チャンピオンは一度優勝した後には世界大会で特に頭角を現わすことができない傾向がある。 彼らの名前と世界タイトルを書けば次のとおりだ。

ピャオ・ウォンヤオ(LG杯、2011年2月),チャン・ウェイジェ(LG杯、2012年2月),ジョウ・ルイヤン(百霊杯、2013年1月),ス・ウェ(LG杯、2013年2月),パン・ティンウィ(応氏杯、2013年3月),チェン・ヤオイェ(春欄杯、2013年6月),タン・ウェイシン(三星火災杯、2013年12月),ミ・ウィティン(梦百合杯、2013年12月),トゥ・ジャシ(LG杯、2014年2月),コ・ジェ(百霊杯、2015年1月). 

これらの中でまだ誰も世界大会タイトルを再び取得できずにいる。 中国が6度世界大会タイトルを取得する間に韓国は追い越しされてしまったことかと心配をしていたが、中国囲碁界はなぜ韓国にはイ・チャンホとイ・セドルのような優れたチャンピオンが出てきて、パク・ジョンファンも着実に最上位圏に留まるのに自分たちにはそのような棋士が登場しないか懸念して韓国囲碁を羨んだりもした。

古力とコン・ジェの次に中国に優れたチャンピオンが出てこれずにいるという証拠は明滅する中国ランキング1位の名簿でも探してみることができる。 わずか5年余りの間に古力を含んで8人の棋士が交代しながらランキング1位を占めた。 その中でス・ウェが最も長く1位を占めたが、他の棋士を圧倒できなかった。

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明滅する中国ランキング1位

 

中国が待ちこがれたチャンピオン、コ・ジェ
 
このように明確な中国囲碁第一人者が登場しないことを中国囲碁ファンたちが惜しんだが、コ・ジェから明確なチャンピオンの可能性を発見して彼に熱狂している。 
 
ス・ウェが長い間中国ランキング1位を守ってきたのだが最近になってコ・ジェが体感上の中国ランキング1位という言葉が上がっては下りた。 筆者が計算する世界ランキング点数を見ればすでに1年前にコ・ジェがス・ウェを凌駕した。

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▲ [図2]中国最上位棋士の世界ランキング点数変化

この図で見ればコ・ジェが2014年10月点数でス・ウェの点数を越えたのを見るができる。 コ・ジェの点数がはやく上がったことは彼が阿含桐山杯で優勝して百霊杯で決勝に進出する間にたくさん勝ったためだ。

コ・ジェの今年1月の点数が3ヶ月前の点数より降りて行った理由は2014年10月にナ・ヒョンに4都市新鋭対抗戦で負け、同じ月にイ・ドンフンに甲級リーグで負け、12月に利民杯でシン・ジンソに負けたが、このように自分より点数が大いに低い棋士に負けると点数がたくさん下落するためだ。 

コ・ジェの点数は2015年に大きく変動しないでいるが、ス・ウェの点数は2015年に入ってずっと降りて行っている。 コ・ジェは2015年10月15日現在まで48勝13敗で79%の高い勝率を記録しているが、ス・ウェは同じ期間に37勝16敗で69%の勝率を記録するためだ。 

ス・ウェだけでなく[図2]に出てくるコ・ジェを除いた他の中国上位棋士の点数も下落する傾向を見せる。 これは韓中対決で韓国棋士がより良い成績を出し始め、自然に中国棋士の世界ランキング点数は韓国との競争力を比較して調整することに落ちるほかはなかった。

また他の理由はこの図に出てこなかったレン・シャオ、ホァン・ウィンスン、リー・チンチョンなどが良い成績を出して点数が上がってこれらの点数を減少させたためだ。

コ・ジェがス・ウェをすでに凌駕したというのは棋戦優勝記録を通じても確認することができる。 コ・ジェは昨年と今年に3個の優勝トロフィーを持ち上げたが、ス・ウェは昨年に棋王戦一つだけ優勝し今年のリコー杯決勝での正面対決はコ・ジェに負けた。 

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2014年と2015年の中国棋戦と世界棋戦優勝記録

中国最上位棋士の棋戦活躍像が記録されている。 この表でまだ生存している棋戦は緑色で表示し、優勝者が決定された場合には優勝者を赤色で表示した。 ここでもコ・ジェがス・ウェより優秀だということが証明される。 (10月に始めた棋王戦の結果はこの表に載っていないが、前期優勝者であるス・ウェは本戦1回戦から脱落しコ・ジェは8強に上がった。)

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中国上位棋士の棋戦活躍像

このように記録で調べればコ・ジェがス・ウェをすでに凌駕したが、10月に発表された中国ランキングでは初めてコ・ジェが中国1位に上がったことは中国ランキング制度では加重値なしですべての対局が10点の価値を持って点数変化がゆっくり起きるためだ。 

筆者が計算する世界ランキングでは韓国棋院公式ランキングのように棋戦等級と棋戦段階により加重値を置いて重要な対局は大きい価値を持つ。 また、最近導入した計算法では過去に行くほど幾何級数的に減少する時間加重値を置いて、最近2年の間の戦績だけ持って点数を計算するので点数変化がはやく起きる。 例えば、今日置かれた対局の時間加重値は1で、9ヶ月前の対局の時間加重値は0.5,18ヶ月前の対局の時間加重値は0.25に減る。

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▲今年1月14日中国広東省、珠海で広がった第2回百霊杯決勝5回戦最終局でコ・ジェ4段がチュ・ジュン9段を相手に272手で白中押し勝ちをおさめて総合成績3-2で優勝した。 97年9月生で17年4ヶ月でおさめた優勝だ(中国最年少記録はパン・ティンウィの応氏杯優勝で'16年7ヶ月',世界記録は92年1月東洋証券杯イ・チャンホの'16年6ヶ月'). 中国棋士では16回目世界大会優勝者であり中国棋院昇段規定により一気に9段に昇段した。



コ・ジェの人気
 
前で言及したようにコ・ジェが中国が待ちこがれた囲碁チャンピオンになることだと期待する事として人気が非常に高い。 その上彼は恥ずかしがらない舞台体質を有している。 彼がある行事場所で歌を歌う場面が中国囲碁サイトのニュースに上がったのだが、歌唱力が良いものではなかったが彼の‘性格’を見るができた。

去る7月に中国と台湾がチャンピオン4人を招請してイベント大会を行ったが、古力とタン・ウェイシンとコ・ジェとワン・ウォンジュンが招請された。 棋戦開始前日である7月16日開幕式で選手たちが一言ずつ言う順序. ここで古力は“90後棋士に学ぶことができる良い機会だ。”という高踏的な発言をした。

しかしコ・ジェの順序になるとすぐに彼は機転が利くように答えた。 “私は天才棋士だ。 ところがここにいる色々な天才棋士に囲まれていると私は相対的にバカのように感じられる。”と話して聴衆の爆笑を起こした。 (こういう話をする時には最初の文章と次の文章の間に若干の間が必要だ。) 

また、彼はアイドルのように尊敬する棋士が誰かという質問に“ここにいる古力先輩だ。”と答えたが、質問者が“前はチュ・ジュンがアイドルだと話さなかったか?”と問い直した。 以前の百霊杯決勝戦でコ・ジェがチュ・ジュンを勝った後に“チュ・ジュン先輩が熱心に勉強するので尊敬する。”と話したのを想起させたのだ。 
 
するとコ・ジェは“その時はチュ・ジュン先輩が私のアイドルであったのだが、その後私に一度も負けないのでこれ以上はアイドルに定めない”と答えてもう一度爆笑を呼びおこした。

コ・ジェが百霊杯決勝でチュ・ジュンに3勝2敗で勝ったが、その後3連敗にあったのを指して言った言葉だ。 コ・ジェが4月5日に倡棋杯16強戦で、そして5月8日に名人戦16強戦で、また、7月11日の甲級リーグでチュ・ジュンにずっと負けた。 

このように瞬発力ある彼の才覚と舞台体質の‘性格’が囲碁実力に付け加えて彼の人気がすごい。 このような彼の才覚と挟まる創造力を持ってくることができる要素であるから重要だと見る。

韓国棋院70周年の記念行事で招請を受けた趙治勲名人がチョ・フンヒョン国手と対局した後に行ったインタビューで私たちは趙治勲のウィットを如実に見るができた。 このように光らせるウィットが囲碁で重要な瞬発力を持ってくるようにする要素だ。 
 
韓国ではイ・セドルとカン・ドンユンがウィットがある棋士なのだが、これらのウィットをよく評価できなくてゆがんだ定規で彼らを非難する人々のために彼らがウィットある発言を慎んでいる。

しばらくそば道に入ろうとするなら、カン・ドンユンを‘コジャン(相手を妨害する)囲碁’を置くと非難したことは誤りだと見る。 “なぜ非常に不利な囲碁を投げないでずっと置くのか?”という質問を受けた時坂田は“囲碁が不利になったことは私が仕損じたためだ。 私が仕損じたように相手方も仕損じる可能性があるのになぜ投げるのか?”と答えた。 



終わりに
 
コ・ジェが中国囲碁界が望むように一世を風靡する棋士になるだろうか? まだ満18才に過ぎない彼がすでに確実な中国最高の強者になったので現在ではそのように展望される。 そして中国棋士中で彼が世界タイトルを今年一つ以上加える可能性が最も大きい。

コ・ジェはパク・ジョンファンの強力なライバルとして登場した。 囲碁ファンたちは新しい囲碁上手が登場して試合をより一層興味深くするのを歓迎してこそ当然なことで彼が外国人選手だとさげすんだり敵対感情を持つのは正しくないと見る。老婆心でしょうが。[ペ・テイル]

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▲コ・ジェはまだイ・セドル9段とあったことがない。 "コ・ジェはとても優れた勝負師気質と実力を備えて事が明らかだがまだ未完だ。 本当の虎に会ってみたことがない新鋭だ。 今回の三星火災杯4強戦でイ・セドルがベテランの味を固く見せるだろう。"と話す評論家もいる。

さあ、もうイ・セドルだ! コ・ジェの実力と勢いがどこまでなのか計ることになる日が11月3日、目前に近づいた。 写真は2015三星火災杯ワールド囲碁マスターズ準決勝に進出した棋士. 左側からイ・セドル-コ・ジェ、タン・ウェイシン-ス・ウェ.
 
原文記事:コ・ジェに注目せよ!