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世界大会統合予選戦、果たして必要なのか?


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 ▲世界大会統合予選戦に関する話を書いて見たら去る2011年5月LG杯統合予選戦イ・チャンホ9段を思い出す。当時イ9段は全盛期をすぎて4月29日から5月3日まで5日間統合予選戦に参加したが地獄のような統合予選戦を脱出した後の所感が印象的なのでまだ記憶に残る。その時イ9段は記者にこのように問い直した。“ところでこの大会、今後もずっとこのようにするのか?”
 
 
先週韓国棋院は一週間ずっと第20回LG杯統合予選戦で混みあった。
 
統合予選戦は90年代後半LG杯と三星火災杯で競争的に導入した。既存32強本戦トーナメントで行ったことをオープン戦に切り替えてシードを受けることが出来なかった無名棋士はもちろん、アマチュアにも世界大会門戸を開放するという趣旨であった。
 
自信もあった時期であった。当時韓国はイ・チャンホ9段を始めとしてチョ・フンヒョン9段、ユ・チャンヒョク9段、ソ・ポンス9段がかわるがわる世界大会優勝カップを席巻した時であった。‘中国と日本が数は多いがどうせ優勝カップは韓国のもの’という計算も少しは敷かれていただろう。
 
それから20年.山川が二回変わった時間が流れたが統合予選戦は大きい変化なしで続いている。
 
しかし最近‘世界大会統合予選戦が本当に必要なのか、そして誰のための統合予選戦なのか’という声が力を増していて注目を引いている。
 
‘今はあえて統合予選戦を行う必要がない、統合予選を廃止しよう’として主張するこれらが指摘する問題点は大きく三種類だ。
 
最初に、過度な日程上の問題だ。
 
今回のLG杯統合予選決勝に上がった棋士は4月13日と14日行われた1回戦を始め18日決勝戦まで5日連続対局を行った。LG杯の制限時間は各自3時間.午前10時に始まった囲碁は普通午後6時になって終わる。一日を全て捧げなければならない負担になる日程だ。
 
これを本戦に上がるためには休息なしで5日を耐えなければならない。そのような殺人的な日程を消化してこそやっと本戦チケットを確保する。参考までLG杯本戦32強戦からは一日対局すると次の日一日は無条件で休みとされている。
 
三星火災杯統合予選も違わない。制限時間が2時間という点が少し幸いだろうか、休息なしで棋士を配慮しない日程はLG杯と別段違うことがない。
 
それなら中国はどうだろうか。中国も新生世界棋戦である梦百合杯と百霊杯を三星火災杯やLG杯のようにオープン戦で行う。日程も韓国と似ている。だが、韓国とは反対に中国のオープン戦は一理あるという話を聞く。
 
なぜそうだろうか。梦百合杯や百霊杯は私たちのように本戦を32強ですることでなく64強戦で始める。だから本戦チケット数が多い。参加棋士数も多いが、基本的に本戦チケット数が多いのでおよそ三回程度だけ勝てば本戦進出が可能だ。体力的でも経済的に格別負担がない日程である。
 
二番目は経済的な問題だ。
 
今回のLG杯統合予選は月曜日から土曜日まで6日間行われた。最終決勝まで上がると打てば外国棋士の場合、少なく捉えても約8日を滞留しなければならない。往復飛行機チケットと宿泊はもちろん食費もやはり自身の負担.成績を出す一流棋士ならば問題がないが、20代前後の棋士に見慣れない他国での少なくない滞留費用は当然負担になるだろう。
 
ところが残念ながら統合予選戦はただ一銭の対局料も、賞金も与えられない。最後の一人だけがやっと本戦32強戦敗者賞金300~400万ウォンを確保するだけだ。だが、それなりに本戦に上がった棋士は事情がより良い。
 
大会最後の日である決勝戦で敗れた棋士は数百万ウォンの滞留費用を自身が負担しなければならない。もちろん、5日連続心血を注いで努力した代価もない。いくら大会参加が自身の選択とはしてもこれほどになれば囲碁が生業である棋士にとってひどい仕打ちではないだろうか。
 
このような事情は韓国に遠征来た中国棋士にだけ適用される問題でない。逆に中国統合予選戦に遠征間韓国棋士にも同じように該当する。ただし中国は統合予選期間が短いので事情がより良い方。皮肉にも統合予選戦だけは韓国が後発走者である中国より状況が良いわけだ。
 
このように現統合予選システムは別途の予算を入れずとも主催側は一週間近く広報効果をみる計算だが、その裏面にはこのような棋士の哀歓が溶け合っていることだ。
 
 
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▲ 8月初めには再び三星火災杯統合予選戦が韓国棋院で開かれる。今回の統合予選戦は発展があることを願う。
 
 
世界大会統合予選戦の否定的な影響はこれだけでない。統合予選は国内囲碁普及にも否定的な影響を及ぼす。
 
LG杯統合予選開幕直前、(財)韓国棋院は今回の統合予選に韓国207人、中国93人、日本13人、台湾19人、アマチュア8人など合計340人が参加したと発表した。
 
大会前韓国棋士の数字は常に圧倒的に多い。主催国なので当然だ。ところが大会が3日目ぐらい入り込むことになれば様相が変わり始める。
 
今年の場合、大会三日目である15日に韓国が47人、中国が46人生き残り日本は全滅した。そして四日目である16日には台湾が皆荷物をまとめた中で韓国19人、中国29人が残る。最後の決勝戦には韓国8人、中国16人.
 
韓国が中国より2倍多くの状態から出発してるが後に行くほど韓国棋士の数は指数関数的に減る。基本的に中国に比べて層がうすいのでやむを得ず現れる現象だ。そしてこれが毎年繰り返されるところだ。
 
結局最終予選通過者は韓国5人、中国7人で仕上げ.今年は韓国棋士が善戦して事情がより良い方だ。2014年開かれたLG杯統合予選では韓国5人に中国は何と12人が予選を通過した。
 
そしてそのぐらいなれば囲碁専門記者も困惑するようになり始める。たくさん負けると後に書く記事も気にくわなくなる。はやく大会が終わるようにと望むだけだ。現場がこれなのだから見るファンたちはまた、どれくらい苦しいだろうか。いくら囲碁が良いゲームでも自身が応援する棋士が度々負けたら興味が落ちるのは当然のこと.
 
だが、残念ながらファンたちに失望感だけを抱かせるこのようなパターンは毎年同じように繰返しになっていて今後も良くなる兆しは見られない。
 
さあ、それなら解決策はないのだろうか。
 
いろいろ方法があるだろうがそんなに難しいこともない。過去の方式に戻るのも一つの方法だ。以前のように各国に本戦進出チケットを付与して、自国内競争を経た棋士が本戦に出場すると良いことだ。
 
例えば韓国は主催国であるから過半に近い14枚の出場チケットを割当受けて中国は9枚、日本は7枚、台湾も2枚を付与する。本戦メンバーが誰かというあくまでも各国を代表する棋院の裁量に任せれば良いこと。自国内予選を行ったランキングのとおり出場させた主催側は気を遣う必要がない。
 
競争が激しい韓国と中国は自国内棋士どうし予選を行えば良いことで、世界大会参加に格別メリットを感じることができない日本の場合は参加を希望する棋士に本戦チケットを分ければ良いことだ。
 
ある者はこのように変えれば‘状況が不利になると大会方式を変えるわけだから国際社会に体面が立たない’と話すが、状況は常に変わるということで国ごとに処した現実は他の法.より良い状況を作るということにあえて躊躇したり他人の顔色をうかがう必要はないだろう。
 
何より本戦チケットを最も多く持っていく中国棋士さえ現在の国内統合予選戦をきれいじゃない視線で見るほどならば改善の余地は充分あるだろう。今、世界大会統合予選戦に手を加える時期になったのだ。
 
 
文/ユ・ギョンチュン囲碁ニュースチーム長 



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