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イ・チャンホと常昊の'友情の舞台'
二人の巨匠の尊敬心がにじみでる囲碁愛
 
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▲イ・チャンホと常昊が食事の席で復碁をしながらお互いを交感している。

17日慶南(キョンナム)、陜川郡(ハプチョングン)文化芸術会館で広がった韓中英才&トップ囲碁対決で韓国のイ・チャンホとシン・ジンソは並んで中国のリャオ・ウォンホと常昊に惜敗して一日日程を終えた。もちろんイベント対局ではあるがイ・チャンホとシン・ジンソという過去の権力と未来の権力が同時に敗れたことには若干物足りなさが残る。

午後6時ぐらいに一行は対局場を離れて宿舎に帰っていく道にある故ハ・チャンソク国手様の甥が運営する黒豚専門店に入って夕食をとった。ここには陜川郡(ハプチョングン)囲碁協会会員たちとシャオ・ウェイガン、常昊、リャオ・ウォンホなど中国選手団そしてシン・ジンソ、シン・ミンジュン、キム・ソンリョンなどこの日の行事に参加したプロらと 記者団なども一緒にした。 

ここで不本意ながら記者は儲け物をした。 イ・チャンホが暫くして記者の前の座席に座るのではないか。 'ウハハハ!' 

イ・チャンホは幼い時から人見知りが少しあるほうだ。今はたまに酒も一杯飲んで大衆の前で話も上手にすることになったが、まだ見知らぬ人とは若干気兼ねするほうだ。そのような事実がよく分かるので記者はイ・チャンホと '時間'を送ることにした。初めには焼酎を薦め、次にビールを薦め、次にコーラを薦めたところ、そのまま水を飲むのだ。これ以上薦めない方が良いように見えた。

イ・チャンホは二番目の娘の出産が翌月となり、初めての子供より二番目の子供は予定日より早く出てきたりもするという記者の話も分かりやすく解釈した。またサムキョプサルにご飯1杯をやすやすと食べてしまう。その時、常昊がビール一杯を持ってイ・チャンホのそばにきてひざまずくではないか。もちろんイ・チャンホと乾杯をしたいという意だろう。 記者がいくら誘ってもアルコールを摂取しなかったのに常昊が薦めるとすぐにイ・チャンホはいつでもそうしたという風にすぐ一緒に一杯を引き寄せる。 

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▲イ・チャンホと常昊の友情に充ちた乾杯.

その光景をのがすまいと急いでスマートフォンを持ち出した。ところが一杯して席に戻るものと思ったが、常昊が女性通訳を呼ぶとイ・チャンホに先程リャオ・ウォンホと置いた囲碁を復碁するのではないか。 

瞬間 通訳が囲碁用語をよく分からないために会話が上手くいかないと感じた記者はすばやくとったスマートフォンで棋譜を見せた。碁盤が一つできるとすぐに男性の通訳まで合流して二人の10分間程対話をやりとりする美しい光景を見ることになった。

年輪がにじみ出る不惑に入り込んだ二人は全盛時代である十数年前から韓中両国の真の第一人者として両国ファンたちからの好感がすごかった。 棋力だけでなく、おおらかな気質やお互いのお互いに向けた尊敬心、そしてお互いを配慮する人間性まで、さらに名前まで似ている。(※) それこそ巨匠の風貌を今日この席で実感できるように見ることになったのだ。

"ここで黒がこのように置いたら白はどのようにしようとしましたか?"(常昊)
"それは確信がないからそうしたが、常昊先生はどちらが良いようですか?" (イ・チャンホ)
"ここでは読みが難しいが、どんな手を考えておられたんですか?"(常昊)
"ここでは確実に読めませんでした。 後が難しいので。 あなたは今形勢がどうであるようですか?"(イ・チャンホ)
"今日の囲碁はイ・チャンホ先生の過去の(安定した)棋風が消えた感じです。"(常昊) 
"…"(イ・チャンホ)

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▲記者がスマートフォンで棋譜を探すとすぐに本格的な二人の巨匠間の復碁がなされている。

大人(たいじん)の対話であった。 周辺関係者たちも厳かに聞いていた。 まだ常昊はイ・チャンホを尊敬していたしイ・チャンホもそのような常昊を尊重していた。 囲碁一勝負に対して彼らは同じ疑問を有していたのだ。 ただし過去にはイ・チャンホが答を下ろす対話だったが今は一緒に悩むことになったという程度が違うだけだった。 彼らの対話にはただイ・チャンホと常昊の長い間の友情があるだけだった。

1997年から始まった彼らの出会いはおよそ20年間持続した。 15年歳月ならば'縁'という表現を使わなければならないが、縁でなく悪縁に近かった。 すぐにその時から2000年になる時まで常昊は何と12連敗の恥辱にあった。 今まで世界トップで戯れる一流中で特定人に12連敗をする相互関係があっただろうか。 今まで総合戦績39戦28勝11敗でイ・チャンホが先んじている。

メジャー世界大会17回優勝に光るイ・チャンホが常昊(39)より一才上. 天がイ・チャンホを産んでまた、常昊を産んだせいで常昊は天下を持つことはできなかった。 常昊はイ・チャンホが歳月の末、波を勝ち抜くことのできない頃になった2005年応氏杯(vsチェ・チョルハン)で優勝したのが初めてであり、2007年いよいよイ・チャンホを相手に三星火災杯で優勝カップを上げて彼を克服する。

2012年を最後に彼らの出会いは切れた。 どれくらいイ・チャンホが懐かしがったら昨日の前夜祭で常昊は'最初はイ・チャンホと対局をするものと思った'と話したのだろうか(実際には違ったのだが). 最小限常昊はイ・チャンホに対してはまだ本気で話していた。 彼がどれくらいイ・チャンホとの出会いを待ちこがれたらイ・チャンホとの10回戦の話をしたのだろうか。 'イ・チャンホにはいつも習うことになる'という彼はイ・チャンホとの10回戦を待ちこがれると話した(この言葉は冗談半分真実半分であるように). 

今日の晩餐席で意外に接した 韓中巨匠の復碁は七月七夕に会った牽牛と織女のように切なくて愛らしくて尊敬だった。 

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▲ 記者は運良く二人の巨匠の復碁を至近距離で見ることになった幸運を享受した。
 
(※)李昌鎬は中国読みで「リー・チャンハオ」、常昊は「チャン・ハオ」